インストールサーバーとブートサーバー (必要な場合) を作成した後、ネットワークからインストールする各システムを設定する必要があります。インストールする各システムは、次の情報にアクセスできる必要があります。
インストールサーバー
ブートサーバー (必要な場合)
sysidcfg ファイル (sysidcfg ファイルを使用してシステム構成情報を事前設定する場合)
ネームサーバー (ネームサービスを使用してシステム構成情報を事前設定する場合)
プロファイルサーバー上の JumpStart ディレクトリにあるプロファイル (カスタム JumpStart インストールを使用する場合)
インストールサーバーとクライアントの設定には、add_install_client を使用して以下の作業を実行してください。次の手順の例も参照してください。
DHCP を使用してインストールパラメータを設定している場合、例 11–6 を参照してください。
インストールサーバーとクライアントが同じサブネット上にある場合、例 11–7 を参照してください。
インストールサーバーとクライアントが同じサブネット上にない場合、かつ、DHCP を使用していない場合、例 11–8 を参照してください。
このコマンドで使用できるオプションについての詳細は、add_install_client(1M) のマニュアルページを参照してください。
ブートサーバーを使用する場合、インストールサーバーのインストールイメージを共有していること、および適切なデーモンを起動していることを確認します。「SPARC または x86 DVD メディアを使用して SPARC インストールサーバーを作成する方法」の手順 6 を参照してください。
インストールサーバーまたはブートサーバー上でスーパーユーザーになります。
NIS、NIS+、DNS、または LDAP のネームサービスを使用する場合、インストールするシステムについての次のような情報がネームサービスに追加されていることを確認します。
ホスト名
IP アドレス
Ethernet アドレス
ネームサービスの詳細は、『Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)』を参照してください。
インストールサーバーの Solaris DVD イメージ上の Tools ディレクトリに移動します。
# cd /install_dir_path/Solaris_9/Tools |
Tools ディレクトリのパスを指定します。
ネットワークからインストールするシステムを設定します。
# ./add_install_client [[-d]] [[-s install_server:install_dir_path]] \ [[-c jumpstart_server:jumpstart_dir_path]] [[-p sysid_server:path]] \ [[-t boot_image_path]] client_name platform_group |
クライアントが DHCP を使用してネットワークインストールパラメータを取得することを指定します。
x86 クライアントの場合、このオプションを指定し、PXE ネットワークブートを使用してネットワークからシステムをブートしてください。
インストールサーバーの名前とパスを指定します。
install_server は、インストールサーバーのホスト名です。
install_dir_path は、Solaris DVD イメージへの絶対パスです。
カスタム JumpStart インストールの JumpStart ディレクトリを指定します。jumpstart_server には JumpStart ディレクトリがあるサーバーのホスト名を指定します。jumpstart_dir_path は、JumpStart ディレクトリへの絶対パスです。
システムの構成情報を事前設定するための sysidcfg ファイルのパスを指定します。sysid_server は、このファイルを持っているサーバーの有効なホスト名または IP アドレスです。path は、sysidcfg ファイルを含むディレクトリの絶対パスです。
Solaris 9 ネットインストールイメージ、CD、または DVD 上の Tools ディレクトリにあるブートイメージ以外のブートイメージを使用したい場合、別のブートイメージへのパスを指定します。
ネットワークからインストールするシステムのホスト名を指定します。この名前はインストールサーバーのホスト名ではありません。
インストールするシステムのプラットフォームグループを指定します。詳細は、付録 C 「プラットフォーム名とプラットフォームグループに関するリファレンス情報」を参照してください。
次の例に、DHCP を使用してネットワーク上のインストールパラメータを設定しているときに、インストールクライアントを追加する方法を示します。インストールクライアントは、basil という名前の UltraTM 5 システムです。ファイルシステム /export/home/dvdsparc/Solaris_9/Tools には、add_install_client コマンドが入っています。
DHCP を使用してネットワークインストール用のインストールパラメータを設定する方法については、『Solaris のシステム管理 (IP サービス)』の「DHCP サービスを使用するためのネットワークの準備 (作業マップ)」を参照してください。
sparc_install_server# cd /export/home/dvdsparc/Solaris_9/Tools sparc_install_server# ./add_install_client -d basil sun4u |
次の例に、インストールサーバーと同じサブネット上にあるインストールクライアントを追加する方法を示します。インストールクライアントは、basil という名前の Ultra 5 システムです。ファイルシステム /export/home/dvdsparc には add_install_client コマンドが入っています。
install_server# cd /export/home/dvdsparc/Solaris_9/Tools install_server# ./add_install_client basil sun4u |
次の例に、ブートサーバーにインストールクライアントを追加する方法を示します。インストールクライアントは、rose という名前の Ultra 5 システムです。次のコマンドはブートサーバー上で実行します。-s オプションには、/export/home/dvdsparc に Solaris DVD (SPARC 版) イメージを持っている rosemary という名前のインストールサーバーを指定しています。
boot_server# cd /export/home/dvdsparc/Solaris_9/Tools boot_server# ./add_install_client -s rosemary:/export/home/dvdsparc rose sun4u |
次の例に、DHCP を使用してネットワーク上のインストールパラメータを設定しているときに、x86 インストールクライアントを追加する方法を示します。-d オプションを指定すると、クライアントのネットワークインストールパラメータを構成する際に、DHCP プロトコルが使用されます。PXE ネットワークブートを使用する場合には、DHCP プロトコルを使用する必要があります。DHCP クラス名 SUNW.i86pc は、このコマンドが単一のクライアントだけでなく、ネットワーク上のすべての Solaris x86 ブートクライアントに適用されることを意味します。-s オプションには、rosemary という名前のインストールサーバーからクライアントをインストールすることを指定します。このサーバーは、/export/boot/dvdx86 に Solaris DVD (x86 版) イメージを保持しています。
DHCP を使用してネットワークインストール用のインストールパラメータを設定する方法については、『Solaris のシステム管理 (IP サービス)』の「DHCP サービスを使用するためのネットワークの準備 (作業マップ)」を参照してください。
x86_install_server# cd /export/boot/dvdx86/Solaris_9/Tools x86_install_server# ./add_install_client -d -s rosemary:/export/home/dvdx86 \ SUNW.i86pc i86pc |