/etc/inet/secret ディレクトリには、ISAKMP SA と IPsec SA の事前共有鍵が格納されています。事前共有鍵を手動で作成すると、ike.preshared ファイルには ISAKMP SA の事前共有鍵、ipseckeys ファイルには IPsec SA の事前共有鍵が格納されます。secret ディレクトリは 0700 で保護されています。secret ディレクトリの中にあるファイルは 0600 で保護されています。
ike.preshared ファイルは、事前共有鍵を必要とする ike/config ファイルの設定時に作成します。IKE 認証用として、ike.preshared ファイルに ISAKMP SA のキー情報を入力します。フェーズ 1 交換の認証に事前共有鍵を使用するため、このファイルを in.iked デーモンの開始前に有効にする必要があります。
ipseckeys ファイルには、IPsec SA のキー情報が含まれています。ファイルを手動で管理する例については、IPsec セキュリティアソシエーションを手動で生成する方法を参照してください。IKE デーモンでは、このファイルを使用しません。IKE によって IPsec SA に対して生成されるキー情報は、カーネルに保存されます。
事前共有鍵は、ハードウェア記憶領域を利用できません。事前共有鍵は、生成後、システムに格納されます。