通信の問題は、2 つのピアが接続の確立に失敗したときに発生します。これらの問題は、実際は、chat スクリプトの構成が不適切であるために発生するネゴシエーションの問題であることがしばしばあります。この節では、通信の問題を解決するための情報を提供します。問題のある chat スクリプトによって発生するネゴシエーションの問題の解決方法については、表 31–5 を参照してください。
ローカルマシン上でスーパーユーザーになり、ピアを呼び出します。
リモートピアを呼び出します。次に、デバッグをオンに設定します。
% pppd debug call peer-name |
通信の問題によっては、問題解決のためにピアからデバッグ情報を取得する必要がある場合があります。
次の表に示す通信問題のリストに、取得したログの内容に対応する症状があるかどうかを確認します。
表 31–3 PPP に影響を与える一般的な通信の問題
症状 |
問題 |
解決方法 |
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too many Configure-Requests メッセージ |
あるピアが他のピアを認識できない |
次の問題を確認する
|
pppd debug の出力は LCP が起動していることを示しているが、より上位のプロトコルが失敗したか、あるいは CRC エラーを示している |
非同期制御文字マップ (ACCM) が正しく設定されていない |
default-async オプションを使用して ACCM を標準のデフォルトである FFFFFFFF に設定する。まずコマンド行で pppd のオプションとして default-async を使用してみる。問題が解決したら、default-async を /etc/ppp/options または call オプションの後の /etc/ppp/peers/peer-name に追加する |
pppd debug の出力は IPCP が起動していることを示しているが、すぐに終了してしまう |
IP アドレスの設定が間違っている可能性がある |
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接続のパフォーマンスが非常に低い |
フロー制御構成のエラー、モデム設定のエラー、不適切に設定された DTE レートなどにより、モデムが適切に構成されていない可能性がある |
モデム構成を確認し、適宜調整する |