リンカーとライブラリ

再配置可能オブジェクト

バージョン情報は、動的オブジェクト内で記録して使用できます。再配置可能オブジェクトは、同様の方法でバージョン管理情報を保持できます。ただし、これらの情報の使用方法に多少違いがあります。

再配置可能オブジェクトのリンク編集に提供されるバージョン定義はすべて、動的実行可能ファイルや共有オブジェクトを構築するときとまったく同じ形式で記録されます。ただしデフォルトにより、作成中のオブジェクトに対するシンボル削減は実行されません。代わりに、再配置可能オブジェクトが動的オブジェクトの生成に対して最終的に入力として使用されると、バージョン記録自体が、適用するシンボル削減を判定するために使用されます。

また、再配置可能オブジェクトで検出されたバージョン定義はすべて、動的オブジェクトに伝達されます。再配置可能オブジェクトでのバージョン処理の例については、シンボル範囲の縮小を参照してください。