lpr(1B)

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名前

lpr– 印刷要求の提出

形式

/usr/ucb/lpr [-P destination] [-# number] [-C class] [-J job] [-T title] [-i[indent]] [-1| -2| -3| -4 font] [-w cols] [-m] [-h] [-s] [-filter_option] [file…]

機能説明

lpr ユーティリティは印刷要求を宛先に提出して、ファイル (file) (複数可) とそれに関連した情報 (これらをまとめて印刷要求と呼ぶ) を印刷します。file 引数を省略した場合は、標準入力と見なされます。

宛先の情報を決定するとき、印刷クライアントに関係するコマンドはネームサービススイッチ内にある printers データベースを使用します。詳細については、nsswitch.conf(4)、printers(4)、および printers.conf(4) のマニュアルページを参照してください。

52 ファイルを超える印刷要求が指定された場合、ファイル数は 52 に切り捨てられます。この場合、lpr から警告メッセージが出力されます。

オプション

次のオプションを指定できます。

-P destination

指定のプリンタまたはプリンタクラス ( lpadmin(1M) 参照) に file を出力します。名前、POSIX スタイル名 (server:destination) 、 またはフェデレーテッド・ネーミング・サービス (FNS) 名 (. . ./service/printer/. . .) を使用して、 destination を指定します。 名前や FNS 名の命名規約については printers.conf(4) を、 POSIX については standards(5) を参照してください。

-# number

指定した部数のコピーを出力します。number は正の整数で指定してください。デフォルトは 1 です。

-C class

バナーページに出力するジョブクラスとして、 class が示すジョブクラスを使用します。 class に空白が含まれる場合は 二重引用符で囲んでください。 class が指定されなかった場合、hostname によって返される システム名がジョブクラスとして出力されます。hostname(1) のマニュアルページを参照してください。

-J job

バナーページに印刷するジョブ名として、job が示す名前を使用します。job に空白が含まれる場合は 二重引用符で囲んでください。job が指定されなかった場合、file (ファイルが複数である場合はコマンド行に指定された最初の file ) がバナーページに印刷するジョブ名として出力されます。

-T title

バナーページに印刷するタイトルとして、 title が示す名前を使用します。title に空白が含まれる場合は 二重引用符で囲んでください。title が指定されなかった場合、 file がバナーページに印刷するジョブ名として出力されます。-p フィルタオプションを一緒に指定しない場合、-T オプションは無視されます。

-i indent

出力行のインデントの量として、 指定の数の空白文字を使用します。 indent はインデントする空白文字数を指定します。 indent は正の整数で指定してください。 オプション引数 indent を指定しない場合、デフォルトでは 8 つの空白文字が使用されます。-p フィルタオプションを一緒に指定しない場合、-i オプションは無視されます。

–1|–2|–3|–4 font

フォント位置 1、2、3、4 のマウントするフォントを指定します。 font は有効なフォント名を示します。

-w cols

指定のページ幅で file を出力します。 cols はカラム幅の数を示します。-p フィルタオプションを一緒に指定しない場合、-w オプションは無視されます。

-m

file が出力されたあと、メールを送信します ( mail(1) 参照)。デフォルトでは、 印刷要求が正常に完了した場合にはメールを送信しません。

-h

バナーページの印刷を抑止します。

-s

(シンボリックリンクではなく) file の完全パス名を使用します。 ファイルのコピーは作成されないため、印刷ジョブ送信後でも 出力が完了するまでは file を削除したり更新したりしないでください。 本オプションは、ローカルマシンから作成される ローカルファイルに対してのみコピーの作成を抑止します。 この -s オプションは、指定された file にのみ適用されます。つまり lpr コマンドがパイプラインの最後にある場合、file はスプールにコピーされます。

- filter_option

プリンタのスプーラに 対して file が標準のテキストファイルではないことを知らせます。 スプール処理を行うデーモンは、それに従い、 適切なフィルタを使って file を出力します。

filter_option は 1 文字で指定します。

filter_option が指定されず、 プリンタが PostScript® を認識できる場合には、file の最初の 2 文字に %! を挿入して file を PostScript として解釈するようにします。

次の filter_option が指定できます。

p

pr を使ってファイルをフォーマットします。

l

制御文字を印刷し、ページブレイクを抑止します。

t

file が troff (写植用出力) バイナリデータを含んでいることを表します。

n

file が ditroff (デバイスに依存しない troff) のデータを含んでいることを表します。

d

file が tex (スタンフォードの DVI 形式) データを含んでいることを表します。

g

file が plot(1B) ルーチンが生成した標準プロットデータを含んでいることを表します。

v

file がラスタイメージを含んでいることを表します。 イメージを印刷するには、printer が PostScript のようなイメージモデルをサポートしている必要があります。

c

file が cifplot が生成したデータを含んでいることを表します。

f

各行の先頭文字を、標準 FORTRAN キャリッジ制御文字と解釈します。

オペランド

次のオペランドを指定できます。

file

出力されるファイル名。file にはパス名を指定します。file が指定されない場合には、 lpr は標準入力を使用します。

使用法

ファイルが 2G バイト ( 2³¹ バイト) 以上ある場合の lpr の動作については、largefile(5) を参照してください。

終了ステータス

以下の終了ステータスが返されます。

0

正常終了

0 以外

エラーが発生した

ファイル

/var/spool/print/.seq

ジョブ ID のシーケンス番号を含むファイル

/var/spool/print/[cd]f*

スプール処理用のディレクトリおよびファイル

属性

次の属性については attributes(5) のマニュアルページを参照してください。

属性タイプ	属性値
使用条件	SUNWscplp
CSI	対応済み (「注意事項」参照)

関連項目

hostname(1), lp(1), lpc(1B), lpq(1B), lprm(1B), lpstat(1), mail(1), plot(1B), pr(1), troff(1), lpadmin(1M), nsswitch.conf(4), printers(4), printers.conf(4), attributes(5), largefile(5), standards(5)

診断

lpr: destination |: unknown destination

destination が LP 構成データべース内に見つかりません。 ただし、通常はコマンドの入力ミスと考えられ、宛先がシステム内に存在しないという場合があります。 lpstat -p を実行して印刷サービスの状況について表示してください。

注意事項

lpr は printer 名を除いて CSI 対応が可能です。

印刷ジョブには 1 種類のデータだけが含まれるものとします。データの種類は、コマンド行で指定されるか、ジョブ内にある最初のファイルの内容に基づいて自動検出されます (単純なデータ、PostScript データなどと識別される) 。

SunOS 5.9  最終更新日 2002 年 2 月 1 日

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