名前 | 形式 | 機能説明 | オプション | オペランド | 使用法 | 使用例 | 終了ステータス | 属性 | 関連項目 | 診断
newfs は、ディスクパーティション上に UFS ファイルシステムを作成する mkfs(1M) プログラムをより使いやすいようにしたフロントエンドプログラムです。newfs は、最適化されたパラメータ値を算出して、mkfs を呼び出します。
対話形式で実行する場合 (つまり、標準入力が tty である場合)、newfs はファイルシステムを作成する前に確認のプロンプトを出力します。
-N オプションを指定せず、デバイスの i ノードがランダム化されていない場合、newfs は fsirand(1M) を呼び出します。
このコマンドを使用するにはスーパーユーザーである必要があります。ただし、UFS ファイルシステムをフロッピーディスク上に作成するときは例外です (使用例 を参照)。
次のオプションを指定できます。
ファイルシステムを作成するときに使用するファイルシステムのパラメータを出力しますが、ファイルシステムの作成は行いません。この場合、fsirand(1M) は呼び出されません。
ファイルシステムの全体サイズが最終的に 1T バイトを超えることを許可するようにファイルシステムのパラメータを設定します。このオプションは、fragsize の値を bsize と同じに、また、-i オプションで値をさらに大きくするよう設定されていない場合は nbpi の値を 1M バイトに設定します。-f オプションまたは -i オプションを使用して、このオプションと両立しない fragsize または nbpi を指定すると、このオプションの fragsize または nbpi にユーザーが設定した値は無視されます。
デフォルトでは、このオプションを使用して作成されたすべてのファイルシステムにロギングが有効です。
詳細表示。newfs はそのアクション (mkfs に渡されるパラメータも含む) を出力します。
デフォルトのパラメータを無効にするオプションは次のとおりです。
不良ブロックの交換用に予約する、シリンダ当たりの代替セクター数 (SCSI デバイスのみ)。デフォルト値は 0 です。
このオプションは、EFI ラベルに準拠したディスクには適用されず、無視されます。
ファイルシステムの論理ブロックのサイズ (バイト数)。4096 または 8192 で、デフォルトは 8192 です。sun4u アーキテクチャでは、4096 ブロックのサイズは使用できません。
シリンダグループ当たりのシリンダ数 (16 から 256 まで)。デフォルトは、ファイルシステムのセクター数を 1G バイトのセクター数で割って、その結果に 32 をかけたものです。デフォルト値は常に 16 から 256 の範囲の値です。mkfs は、この値を無効にすることがあります。詳細については、mkfs_ufs(1M) のマニュアルページを参照してください。
このオプションは、EFI ラベルに準拠したディスクには適用されず、無視されます。
回転待ちが発生する前に連続して割り当てられる、1 つのファイルに属する論理ブロックの最大数。デフォルト値は、ディスクドライブの最大転送速度から決定されます。
UFS は 1048576 バイト (1M バイト) までサポートします。論理ブロックのサイズが 4096 の場合、maxcontig 制限は 256 です。8192 の場合、128 になります。
このパラメータは tunefs(1M) を使用して後で変更できます。
このパラメータはクラスタリングも制御します。gap の値に関わらず、クラスタリングが有効なのは maxcontig が 1 よりも大きいときだけです。クラスタリングを使用すると、連続入出力の速度が向上します。詳細については、tunefs(1M) のマニュアルページを参照してください。
回転待ち。同じディスク上で転送完了割り込みから、新しい転送を開始するまでの予想待ち時間 (ミリ秒単位)。ファイル内の連続するブロック間にどれだけの回転間隔を置くべきかを決定するときに使用されます。このパラメータは tunefs(1M) コマンドを使用して後で変更できます。デフォルトは 0 で、このとき、ディスクドライブはそのトラックで先読みバッファリングを行います。
このオプションは、EFI ラベルに準拠したディスクには適用されず、無視されます。
ファイルに割り当てるディスク容量の最小値 (バイト数)。論理ブロックのサイズが 4096 である場合、有効な値は 512、1024、2048、および 4096 です。論理ブロックのサイズが 8192 である場合、有効な値は 1024、2048、4096、および 8192 です。デフォルト値は 1024 です。
1T バイトより大きなファイルシステム、または -T オプションを使用して作成したファイルシステムの場合、fragsize は強制的にブロックサイズ (bsize) と同じ値に変更されます。
i ノード当たりのバイト数。これは、ファイルシステム内にある i ノードの密度を指定します。この値をファイルシステムの合計サイズで割ることによって、作成できる i ノード数が決まります。この値は、ファイルシステム内にあるファイルの予想平均サイズを反映します。i ノードを減らしたい場合は大きい値を指定します。逆に、i ノードを増やしたい場合は小さい値を指定します。nbpi のデフォルト値は次のとおりです。
ディスクサイズ 密度 1G バイト未満 2048 2G バイト未満 4096 3G バイト未満 6144 3G バイト〜 1T バイト 8192 1T バイトより大きい。または -T を使用して作成した場合 1048576 |
ファイルシステム内で維持する空き領域の最小パーセンテージ (1% から 99% まで。1% と 99% も含む)。通常ユーザーはこの領域を設定できません。ファイルシステムがこのしきい値に達してしまったら、ファイルシステムに書き込みを続けられるのはスーパーユーザーだけです。このパラメータは tunefs(1M) コマンドを使用して後で変更できます。
デフォルト値は ((64 M バイト/パーティションのサイズ) * 100) で、小数点以下は切り捨てられます。1% 以上、10% 以内に制限されます。
シリンダグループを分割する回転位置の数。デフォルト値は 8 です。
このオプションは、EFI ラベルに準拠したディスクには適用されず、無視されます。
(space または time)。ブロック割り当てにかかる時間を最小化するか、ディスク上のフラグメンテーションを最小化するかをファイルシステムに指示します。デフォルト値は time です。
分当たりのディスクの回転速度。デフォルト値はドライバまたはデバイスに固有です。
このオプションは、EFI ラベルに準拠したディスクには適用されず、無視されます。
newfs コマンドの場合は rpmを、 mkfs コマンドの場合は rps を指定することに注意してください。
ファイルシステムのサイズ (セクター単位)。デフォルトではパーティション全体を使用します。
ディスク上のシリンダ当たりのトラック数。デフォルト値はディスクラベルから取得されます。
このオプションは、EFI ラベルに準拠したディスクには適用されず、無視されます。
2G バイト (231 バイト) 以上のファイルを検出した場合の newfs の動作については、largefile(5) のマニュアルページを参照してください。
次の例は、raw 特殊デバイス c0t0d0s6 のパラメータを詳細に表示します。この例では、新しいファイルシステムの作成は行いません。
example# newfs -Nv /dev/rdsk/c0t0d0s6 mkfs -F ufs -o N /dev/rdsk/c0t0d0s6 1112940 54 1 5 8192 1024 16 10 60 2048 t 0 -1 8 /dev/rdsk/c0t0d0s6: 1112940 sectors in 1374 cylinders of 15 tracks, 54 sectors 569.8MB in 86 cyl groups (16 c/g, 6.64MB/g, 3072 i/g) super-block backups (for fsck -b #) at: 32, 13056, 26080, 39104, 52128, 65152, 78176, 91200, 104224, . . . |
次の例は、ボリュームマネージャが管理するフロッピーディスク上に UFS ファイルシステムを作成します。
example% newfs /vol/dev/aliases/floppy0 newfs: construct a new file system /vol/dev/aliases/floppy0: (y/n)? y /vol/dev/aliases/floppy0: 2880 sectors in 80 cylinders of 2 tracks, 18 sectors 1.4MB in 5 cyl groups (16 c/g, 0.28MB/g, 128 i/g) super-block backups (for fsck -F ufs -o b=#) at: 32, 640, 1184, 1792, 2336, . . . |
次の例は、サイズが増大して最終的にマルチテラバイトになる UFS ファイルシステムを作成します。
このコマンドは、ボリューム /dev/md/rdsk/d99 に 800G バイトのファイルシステムを作成します。
# newfs -T /dev/md/rdsk/d99 newfs: construct a new file system /dev/md/rdsk/d99: (y/n)? y /dev/md/rdsk/d99: 1677754368 sectors in 45512 cylinders of 144 tracks, 256 sectors 819216.0MB in 1821 cyl groups (25 c/g, 450.00MB/g, 448 i/g) . . . |
この後、ファイルシステムのボリュームサイズを増大させる場合は、growfs コマンドを使用してファイルシステムを拡張できます。この例では、ファイルシステムのサイズは 1.2T バイトに増大します。
# growfs -v /dev/md/rdsk/d99 /usr/lib/fs/ufs/mkfs -G /dev/md/rdsk/d99 2516631552 /dev/md/rdsk/d99: 2516631552 sectors in 68268 cylinders of 144 tracks, 256 sectors 1228824.0MB in 2731 cyl groups (25 c/g, 450.00MB/g, 448 i/g). . . |
次の終了ステータスが返されます。
正常終了
使用方法のエラーまたは内部エラー。エラーを説明するメッセージが標準エラー出力に送られます。
newfs から呼び出された mkfs(1M) により、他の終了ステータスが返されることがあります。
次の属性については、attributes(5) のマニュアルページを参照してください。
属性タイプ | 属性値 |
---|---|
使用条件 | SUNWcsu |
fsck(1M), fsck_ufs(1M), fsirand(1M), mkfs(1M), mkfs_ufs(1M), tunefs(1M), attributes(5), largefile(5)
指定されたデバイスが存在していないか、ディスクパーティションが指定されていません。
このコマンドを使用するにはスーパーユーザーでなければなりません。
名前 | 形式 | 機能説明 | オプション | オペランド | 使用法 | 使用例 | 終了ステータス | 属性 | 関連項目 | 診断