Solaris ボリュームマネージャは、RAID 1+0 (ミラーをストライプ化した方式) と RAID 0+1 (ストライプをミラー化した方式) の両方の冗長性をサポートします。 Solaris ボリュームマネージャインタフェースは、すべての RAID 1 デバイスを RAID 0+1 として扱いますが、可能であれば、ボリュームを構成するコンポーネントやミラーを個別に認識します。
Solaris ボリュームマネージャは、RAID 1+0 機能を常に提供できるわけではありません。 しかし、すべてのサブミラーが同じで、ディスクスライス (ソフトパーティションではない) から構成されている、最適化された環境では、RAID 1+0 も提供します。
たとえば、純粋な RAID 0+1 実装で、ストライプ化された 3 つのスライスからなる 2 面ミラーの場合、1 つのスライスに障害が発生すると、ミラーの片面が使用不能になる場合があります。 また、ホットスペアが使用されていない場合、2 番目のスライスに障害が発生すると、このミラーはおそらく使用不能になります。 Solaris ボリュームマネージャを使用した場合、最大 3 つのスライスに障害が発生しても、ミラーは動作を継続できます。これは、ストライプ化された 3 つのスライスがそれぞれ、ミラーのもう一方の側の対応するスライスに対してミラー化されているためです。
次の例を見てください。
ミラー d1 は 2 つのサブミラーから構成され、各サブミラーは、構成と飛び越し値が同じ3 つの物理ディスクから構成されています。 この場合、3 つのディスク A、B、F に障害が発生しても、ミラーの論理ブロック域全体が少なくとも 1 つのディスクによって確保されているため、ミラーは使用不能になりません。
しかし、ディスク A と D に障害が発生すると、ミラーのデータの一部がどのディスク上にも存在しないため、その部分の論理ブロックにはアクセスできなくなります。
複数のスライスの障害によってミラーの一部のデータにアクセスできなくなった場合でも、データがまだ利用可能なミラー部分にはアクセスできます。 この場合、ミラーは、不良ブロックを含む単一ディスクのように機能します。 損傷部分は使用不能になりますが、残りの部分は使用可能です。