Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)

NISドメインの設計

NIS サーバーまたはクライアントとしてマシンを構成する前に、NIS ドメインを設計する必要があります。

まず、NIS ドメインに入れるマシンを決めます。 NIS ドメインは、ネットワークと同一である必要はありません。 ネットワークには複数の NIS ドメインが存在でき、NIS ドメインに属さないマシンもネットワーク上に存在できます。

次に、NIS ドメイン名を選択します。NIS ドメイン名には、最高 256 文字を指定できます。 ドメイン名が 32 文字を超えないように制限するとよいでしょう。 ドメイン名は大文字と小文字を区別します。 便宜上、インターネットのドメイン名に基づいて NIS ドメイン名を指定することもできます。 たとえば、インターネットのドメイン名が doc.com の場合、NIS ドメインも doc.com にすることができます。doc.com を 2 つの NIS ドメインに分けて、1 つを営業部門に、もう 1 つを製造部門に使用する場合は、一方を sales.doc.com とし、もう一方を manf.doc.com とできます。

NIS ドメイン名とマシン名を正しく設定しないと、マシンが NIS サービスを使用できるようになりません。 マシン名はマシンの /etc/nodename ファイルによって設定され、マシンのドメイン名はマシンの /etc/defaultdomain ファイルによって設定されます。 これらファイルはブート時に読み取られ、その内容はそれぞれ uname -S コマンドと domainname コマンドによって使用されます。 ディスクレスマシンは、そのブートサーバーからこれらのファイルを読み取ります。

NIS サーバーとクライアントを特定する

マスターサーバーになるマシンを 1 つ選択します。 スレーブサーバーを作成する場合は、スレーブサーバー用のマシンを決定します。

NIS クライアントになるマシンを決定します。 通常は、ドメイン内のすべてのマシンが NIS クライアントになるように設定されますが、これは必須ではありません。