Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)

はじめに

Solaris LDAP ネームサービスは、LDAP リポジトリをネームサービスと認証サービスの両方のソースとして使用します。 この節では、クライアント認証、認証方式、pam_ldap(5)pam_unix(5) モジュール、およびパスワード管理の概念について説明します。

LDAP リポジトリ内の情報にアクセスする場合、クライアントは最初にディレクトリサーバーで識別情報を確立できます。 この識別情報は、匿名にも、LDAP サーバーの認識するオブジェクトにもできます。 クライアントの識別情報およびサーバーのアクセス制御情報(ACI) に基づいて、LDAP サーバーはクライアントに対してディレクトリ情報の読み取りまたは書き込みを許可します。 ACI の詳細については、ご使用のバージョンの Sun ONE Directory Server の『管理者ガイド』を参照してください。

特定の要求に関して匿名以外で接続している場合、クライアントは、クライアントとサーバーの両方がサポートする認証方式でサーバーに識別情報を証明する必要があります。 クライアントは識別情報を確立後に、さまざまな LDAP 要求を実行できます。

ネームサービスと認証サービス(pam_ldap) がディレクトリにアクセスする方法には違いがあります。 ネームサービスは、事前定義された識別情報に基づくディレクトリから、さまざまなエントリおよびその属性を読み取ります。 認証サービスは、ユーザーの名前とパスワードを使用して LDAP サーバーへの認証を行い、ユーザーが適正なパスワードを入力したかどうかを確認します。 認証サービスについての詳細は、pam_ldap(5) のマニュアルページを参照してください。