アップグレードの後に障害が検出されたり、アップグレードされたコンポーネントにアプリケーションが対応できない場合は、次の手順のどれか (プラットフォームによって異なる) を使って元のブート環境にフォールバックする必要があります。SPARC ベースシステムの場合は、最初の手順として luactivate を実行して元のブート環境に戻します。この処理が失敗した場合は、2 つ目の手順によって DVD-ROM、CD-ROM、またはネットイメージからブートしてください。x86 ベースシステムの場合は、root (/) ファイルシステムが同じ物理ディスクにマウントされているか、別の物理ディスクにマウントされているかに基づいて手順を選択します。
新しいブート環境のアクティブ化に成功したが、その結果に満足できない場合は、この手順を使用します。
スーパーユーザーとしてログインします。
次のコマンドを入力します。
# /usr/sbin/luactivate BE_name |
アクティブにするブート環境の名前を指定します。
リブートします。
# init 6 |
前の稼働ブート環境がアクティブブート環境になります。
新しいブート環境のブートに失敗した場合で、元のブート環境をシングルユーザーモードでブートできる場合は、この手順を使って元のブート環境にフォールバックします。
メディアやネットインストールイメージからブートする場合は、SPARC: DVD、CD、またはネットワークインストールイメージを使って元のブート環境にフォールバックするを参照してください。
OK プロンプトで、Solaris DVD、Solaris INSTALLATION CD、ネットワーク、またはローカルディスクからマシンをシングルユーザーモードで起動します。
OK boot cdrom -s |
または、
OK boot net -s |
または、
OK boot device_name -s |
システムをブートするデバイスの名前を指定します (たとえば、 /dev/dsk/c0t0d0s0)。
次のコマンドを入力します。
# /sbin/luactivate BE_name |
アクティブにするブート環境の名前を指定します。
このコマンドを実行した結果プロンプトが表示されない場合は、SPARC: DVD、CD、またはネットワークインストールイメージを使って元のブート環境にフォールバックするへ進みます。
プロンプトが表示される場合は、次の手順に進んでください。
プロンプトに対して、次のコマンドを入力します。
Do you want to fallback to activate boot environment <disk name> (yes or no)? yes |
フォールバックによるアクティブ化が正常に行われたことを示すメッセージが表示されます。
リブートします。
# init 6 |
前の稼働ブート環境がアクティブブート環境になります。
DVD、CD、またはネットワークインストールイメージからブートする場合は、この手順を使用します。この場合、以前のアクティブブート環境からルート (/) スライスをマウントする必要があります。その後で、ブート環境の切り替えを行う luactivate コマンドを実行してください。リブートすると、1 つ前のアクティブブート環境が再び起動されます。
OK プロンプトで、Solaris DVD、Solaris INSTALLATION CD、ネットワーク、またはローカルディスクからマシンをシングルユーザーモードで起動します。
OK boot cdrom -s |
または、
OK boot net -s |
または、
OK boot device_name -s |
オペレーティングシステムのコピーが格納されているディスクおよびスライスの名前を指定します (たとえば、 /dev/dsk/c0t0d0s0)。
必要に応じて、フォールバックブート環境のルート (/) が置かれているファイルシステムの完全性を確認します。
# fsck device_name |
フォールバックしたいブート環境のディスクデバイスにあるルート (/) ファイルシステムの名前を指定します。デバイス名の形式は、/dev/dsk/cwtxdysz です。
アクティブブート環境のルート (/) スライスをディレクトリ (/mnt など) にマウントします。
# mount device_name /mnt |
フォールバックしたいブート環境のディスクデバイスにあるルート (/) ファイルシステムの名前を指定します。デバイス名の形式は、/dev/dsk/cwtxdysz です。
アクティブブート環境のルート (/) スライスから、次のように入力します。
# /mnt/sbin/luactivate |
前の稼働ブート環境がアクティブになり、結果が示されます。
/mnt をマウント解除します。
# umount /mnt |
リブートします。
# init 6 |
前の稼働ブート環境がアクティブブート環境になります。
新しいブート環境のブート中に障害に遭遇する場合があります。ブート環境のルート (/) ファイルシステムが別の物理ディスク上に存在する場合、次の手順を実行して元のブート環境にフォールバックします。
システムをリブートし、該当する BIOS メニューに入ります。
ブートデバイスが SCSI の場合は、SCSI コントローラのマニュアルを参照して SCSI BIOS へ入る方法を確認してください。
ブートデバイスがシステム BIOS で管理されている場合は、システム BIOS のマニュアルを参照してシステム BIOS へ入る方法を確認してください。
該当する BIOS のマニュアルに従って、元のブート環境のブートデバイスに戻るようにブートデバイスを変更します。
BIOS の変更を保存します。
ブート処理を開始するために、BIOS メニューを閉じます。
b -s と入力して、シングルユーザー状態でマシンをブートします。
次のコマンドを入力します。
# /sbin/luactivate |
リブートします。
# init 6 |
ブート中に障害が発生する場合があります。ルート (/) ファイルシステムが同じ物理ディスク上に存在する場合、次の手順を実行して、元のブート環境にフォールバックします。この場合、以前のアクティブブート環境からルート (/) スライスをマウントする必要があります。その後で、ブート環境の切り替えを行う luactivate コマンドを実行してください。リブートすると、1 つ前のアクティブブート環境が再び起動されます。
システムのブート方法を決定します。
Solaris DVD または Solaris INSTALLATION CD からブートする場合は、そのディスクを挿入します。この場合、システムの BIOS が DVD または CD からのブートをサポートしている必要があります。
ネットワークからブートする場合は、PXE (Preboot Execution Environment) ネットワークブートを使用してください。システムは PXE をサポートするものでなければなりません。システムの BIOS 設定ツールまたはネットワークアダプタの構成設定ツールを使用して、PXE を使用するようにシステムを設定します。
フロッピーディスクからブートする場合は、システムのフロッピーディスクドライブに Solaris Device Configuration Assistant (デバイス構成用補助) (x86 版) を挿入します。
付録 I 「x86: Solaris Device Configuration Assistant (デバイス構成用補助) またはネットワークからのブート準備 (作業)」 の手順に従って Solaris DVD (x86 版) または Solaris SOFTWARE 2 of 2 CD (x86 版) からフロッピーディスクへ Device Configuration Assistant (デバイス構成用補助) ソフトウェアをコピーできます。
画面の指示に従って進み、「Current Boot Parameters」メニューを表示します。
b -s と入力して、シングルユーザー状態でマシンをブートします。
必要に応じて、フォールバックブート環境のルート (/) が置かれているファイルシステムの完全性を確認します。
# fsck mount_ point |
信頼性のあるルートファイルシステム
アクティブブート環境のルートスライスをディレクトリ (/mnt/sbin など) にマウントします。
# mount device_name /mnt/sbin |
フォールバックしたいブート環境のディスクデバイスにあるルート (/) ファイルシステムの名前を指定します。デバイス名の形式は、/dev/dsk/cwtxdysz です。
アクティブブート環境のルートスライスから、次のように入力します。
# /mnt/sbin/luactivate |
前の稼働ブート環境がアクティブになり、結果が示されます。
/mnt/sbin のマウントを解除します。
# umount device_name /mnt/sbin |
フォールバックしたいブート環境のディスクデバイスにあるルート (/) ファイルシステムの名前を指定します。デバイス名の形式は、/dev/dsk/cwtxdysz です。
リブートします。
# init 6 |
前の稼働ブート環境がアクティブブート環境になります。