WAN ブートでは、特別な二次レベルのブートプログラム wanboot が、クライアントのインストールに使用されます。wanboot プログラムは、WAN ブートインストールの実行に必要な、WAN ブートミニルート、クライアント構成ファイル、およびインストールファイルを読み込みます。
WAN ブートインストールを実行するには、インストール時に wanboot プログラムをクライアントに提供する必要があります。次の方法で、このプログラムをクライアントに提供できます。
クライアントの PROM が WAN ブートに対応している場合は、WAN ブートサーバーからクライアントにプログラムを転送できます。クライアントの PROM が WAN ブートに対応しているかどうかを調べる方法については、クライアント OBP での WAN ブート対応の確認 を参照してください。
クライアントの PROM が WAN ブートに対応していない場合は、ローカル CD を使ってクライアントにプログラムを提供する必要があります。クライアントの PROM が WAN ブートに対応していない場合は、WAN ブートサーバーに /etc/netboot ディレクトリを作成する に進み、インストールの準備を続行します。
この手順では、WAN ブートサーバーでボリュームマネージャを実行していると仮定します。ボリュームマネージャを使用していない場合は、ボリュームマネージャを使用せずにリムーバブルメディアを管理する方法について、『Solaris のシステム管理 (デバイスとファイルシステム)』を参照してください。
インストールサーバー上でスーパーユーザーになります。
Solaris SOFTWARE 1 of 2 CD または Solaris DVD をインストールサーバーのドライブに挿入します。
Solaris SOFTWARE 1 of 2 CD または Solaris DVD の sun4u プラットフォームディレクトリに移動します。
# cd /cdrom/cdrom0/s0/Solaris_9/Tools/Boot/platform/sun4u/ |
インストールサーバーに wanboot プログラムをコピーします。
# cp wanboot /document-root-directory/wanboot/wanboot-name |
WAN ブートサーバーのドキュメントルートディレクトリを指定します。
wanboot プログラムの名前を指定します。wanboot.s9_sparc のように、わかりやすい名前をファイルに付けます。
次のどちらかの方法で、WAN ブートサーバーが wanboot プログラムにアクセスできるようにします。
WAN ブートサーバーのドキュメントルートディレクトリに、wanboot プログラムへのシンボリックリンクを作成します。
# cd /document-root-directory/wanboot # ln -s /wan-dir-path/wanboot . |
WAN ブートサーバーのドキュメントルートディレクトリにあるディレクトリで、wanboot プログラムにリンクするものを指定します。
wanboot プログラムへのパスを指定します。
WAN ブートサーバーのドキュメントルートディレクトリに、WAN ブートミニルートを移動します。
# mv /wan-dir-path/wanboot /document-root-directory/wanboot/wanboot-name |
wanboot プログラムへのパスを指定します。
WAN ブートサーバのドキュメントルートディレクトリにある wanboot プログラムディレクトリへのパスを指定します。
wanboot プログラムの名前を指定します。wanboot.s9_sparc のように、わかりやすい名前をファイルに付けます。