RAID 0 ボリュームを使用するときは、次のことを考慮してください。
コンポーネントを異なるコントローラに置くと、同時に実行できる読み取りや書き込みの数が増します。
既存のファイルシステムまたはデータからストライプを作成しないでください。 作成するとデータが破壊されます。 代わりに、連結方式を使用します。 (既存のデータからストライプを作成することは可能ですが、その場合には、データのバックアップをとり、それをボリュームに復元する必要があります。)
ストライプには、同じサイズのディスクコンポーネントを使用します。 サイズが異なるコンポーネントを使用すると、ディスク領域が無駄になります。
システムやアプリケーションの入出力要求に合わせてストライプの飛び越し値を設定します。
ストライプ方式や連結方式には複製データが含まれないため、このようなボリュームのコンポーネントに障害が発生した場合には、そのコンポーネントを交換し、ストライプまたは連結を作成し直してから、バックアップのデータを復元する必要があります。
ストライプや連結を再作成する場合には、障害が発生したコンポーネントと同じサイズのコンポーネントを新しいコンポーネントとして使用します。
連結方式は、ストライプ方式ほど CPU サイクルを必要としません。連結方式は、小規模のランダム入出力や均一に分散された入出力に適しています。
可能であれば、ストライプ方式や連結方式のコンポーネントを異なるコントローラやバスに配置します。 個々のストライプを異なるコントローラに置くと、同時に実行できる読み取りや書き込みの数が増えます。
ストライプが置かれているコントローラに障害が発生した場合、別のコントローラが使用可能であれば、ディスクをコントローラに移動し、ストライプを再設定することによって、ストライプを新しいコントローラに「移動」できます。
ディスクの数: ストライプの構成を性能要件に基づいて決める場合もあります。 たとえば、特定のアプリケーションで 10.4M バイト/秒の性能が必要だとします。各ディスクの性能がおよそ 4M バイト/秒であれば、 ストライプに必要なディスクスピンドルの数は、次の式で計算できます。
10.4 Mbyte/sec / 4 Mbyte/sec = 2.6
この例では、入出力を並列に行なうために 3 つのディスクが必要です。