Solaris ボリュームマネージャの管理

Procedureディスクセットを取得するには


このオプションはマルチオーナーディスクセットには使用できません。


手順

    次のどちらかの方法でディスクセットを取得します。

    • Solaris 管理コンソール内の「拡張ストレージ」から「ディスクセット (Disk Sets)」ノードを開きます。 取得するディスクセットを右クリックし、メニューから「所有権を取得 (Take Ownership)」を選択します。 詳細は、オンラインヘルプを参照してください。

    • 次の形式の metaset コマンドを実行します。


      metaset -s diskset-name -t
      
    -s diskset-name

    metaset コマンドが使用するディスクセットの名前です。

    -t

    ディスクセットを取得することを意味します。

    -f

    ディスクセットを強制的に取得することを意味します。

    詳細は、metaset(1M) のマニュアルページを参照してください。

    ディスクセットのあるホストがそのディスクセットを取得すると、このディスクセットのほかのホストは、このディスクセットのディスクのデータにアクセスできません。

    metaset コマンドのデフォルト動作では、 他方のホストがディスクセットを解放できなければ、このホストからディスクセットを取得することはできません。

    ディスクセットを強制的に取得する場合は、-f オプションを指定します。 このオプションを指定すると、ディスクセットは、別のホストが所有しているか否かにかかわらず、このホストによって取得されます。 この方法は、通常、ディスクセットを共有するホストの 1 つが停止したり、通信していないときに使用されます。 ディスクセットを強制的に取得させられた他のホストは、このディスクセットの入出力操作を試みたときにパニック状態になります。


    ディスクセットの所有権は、ディスクセットを所有するホストだけに表示されます。



例 218 ディスクセットを取得する


lexicon# metaset
...
Set name = blue, Set number = 1
 
Host                Owner
  lexicon
  idiom
...
lexicon# metaset -s blue -t
lexicon# metaset
...
Set name = blue, Set number = 1
 
Host                Owner
  lexicon                Yes
  idiom
...

この例では、ホスト lexicon がホスト idiom と通信し、idiom がディスクセットを解放したことを確認してから、ディスクセットを取得します。

この例の場合、ホスト idiom がディスクセット blue を所有していたとしても、出力の「所有者 (Owner)」欄はブランクになります。 metaset コマンドは、このコマンドを実行したホスト (ほかのホストとは関係なく) がディスクセットを所有しているかどうかだけを表示します。



例 219 ディスクセットを強制的に取得する


# metaset -s blue -t -f

この例では、ホストがほかのホストと通信せずに、ディスクセットを取得します。 つまり、このディスクセットのディスクは警告なしに取得されます。 他のホストがディスクセットを所有していた場合には、そのホストが、ディスクセットの入出力操作を試みたときにパニックを引き起こします。