Solaris ボリュームマネージャの管理

代替起動デバイスへのパスを記録するには

ルート (/) をミラー化する場合は、一次デバイスに障害が発生したときのために代替起動デバイスへのパスが必要になります。 代替起動デバイスを検出および記録する方法は、システムのアーキテクチャによって異なります。 「SPARC: 例 代替起動デバイスへのパスを記録する」または 「x86: 例 代替起動デバイスへのパスを記録する」を参照してください。

SPARC: 例 代替起動デバイスへのパスを記録する

この例では、代替ルートデバイスへのパスを調べます。そのためには、ルート (/) ミラーに 2 番目のサブミラーとして接続されているスライスに対して ls -l コマンドを実行する必要があります。


# ls -l /dev/dsk/c1t3d0s0
lrwxrwxrwx 1  root root  55 Mar 5 12:54  /dev/rdsk/c1t3d0s0 -> \ 
../../devices/sbus@1,f8000000/esp@1,200000/sd@3,0:a

ここで、/devices ディレクトリに続く次の文字列を記録しておきます。 /sbus@1,f8000000/esp@1,200000/sd@3,0:a

この文字列を編集して、メジャー名 (この場合は sd) を disk に変更し、「/sbus@1,f8000000/esp@1,200000/disk@3,0:a」のようにします。 システムが IDE バスを使用している場合、オリジナルのフルパスは次のようになります。


$ ls -l /dev/dsk/c0t0d0s0 
lrwxrwxrwx 1 root root 38 Mar 13 15:03 /dev/dsk/c0t0d0s0 -> \
../../devices/pci@1f,0/ide@d/dad@0,0:a

メジャー名 daddisk に変更すると、「/pci@1f,0/ide@d/disk@0,0:a」のようになります。

OpenBootTM Prom の nvalias コマンドを使用すると、二次ルート (/) ミラー用の「バックアップルート」デバイス別名を定義できます。 たとえば、次のように指定します。


ok  nvalias backup_root /sbus@1,f8000000/esp@1,200000/disk@3,0:a

次に、boot-device 別名が一次サブミラーと二次サブミラーの両方を参照するようにこの別名を再定義し、構成を保存します。サブミラーは、指定された順に使用されます。


ok printenv boot-device
boot-device =         disk net
ok setenv boot-device disk backup-root net
boot-device =         disk backup-root net
ok nvstore

一次ルートディスクに障害が発生すると、システムは 2 番目のサブミラーから自動的に起動されます。 自動起動ではなく、手動で起動する場合は、次のように入力します。


ok  boot backup_root

x86: 例 代替起動デバイスへのパスを記録する

この例では、代替起動デバイスへのパスを調べます。そのためには、ルート (/) ミラーに 2 番目のサブミラーとして接続されているスライスに対して ls -l コマンドを実行する必要があります。


# ls -l /dev/dsk/c1t0d0s0
lrwxrwxrwx 1  root root  55 Mar 5 12:54  /dev/rdsk/c1t0d0s0 -> ../.
./devices/eisa/eha@1000,0/cmdk@1,0:a

ここで、/devices ディレクトリに続く次の文字列を記録しておきます。 /eisa/eha@1000,0/cmdk@1,0:a