Solaris のシステム管理 (基本編)

信頼される証明書をパッケージキーストアにインポートする方法 (pkgadm addcert)

patchadd コマンドを使って署名付きパッチをシステムに追加するには、署名付きパッチ上の署名を検証できるように、Sun のルート CA 証明書を事前に追加しておく必要があります。この証明書は、Java キーストアからパッケージキーストアへインポートできます。

  1. スーパーユーザーになるか、同等の役割を引き受けます。

  2. Java キーストア内のルート CA 証明書を一時ファイルへエクスポートします。

    たとえば、次のようになります。


    # keytool -export -storepass changeit -alias gtecybertrustca -keystore 
    gtecybertrustca -keystore /usr/j2se/jre/lib/security/cacerts -file 
    /tmp/root.crt
    Certificate stored in file </tmp/root.crt>

    -export

    信頼される証明書をエクスポートする。 

    -storepass storepass

    Java キーストアの完全性を維持するためのパスワードを指定する。 

    -alias gtecybertrustca

    信頼される証明書の別名を指定する。 

    -keystore certfile

    キーストアファイルの名前と場所を指定する。 

    -file filename

    エクスポートされた証明書を格納するファイルを指定する。 

  3. 一時ファイル内のルート CA 証明書をパッケージキーストアにインポートします。

    たとえば、次のようになります。


    # pkgadm addcert -t -f der /tmp/root.crt
    キーストアのパスワードを入力してください: storepass
          キーストア別名: GTE CyberTrust Root
          共通名: GTE CyberTrust Root
          証明書の種類: Trusted Certificate
          発行者の共通名: GTE CyberTrust Root
          有効な日付: <Feb 23 23:01:00 1996 GMT>-<Feb 23 23:59:00 ... 
          MD5 フィンガープリント: C4:D7:F0:B2:A3:C5:7D:61:67:F0:04:CD:43:D3:BA:58
          SHA1 フィンガープリント: 90:DE:DE:9E:4C:4E:9F:6F:D8:86:17:57:9D:D3:91...
    
    本当にこの証明書を信頼しますか? yes
    証明書 <GTE CyberTrust Root> を信頼します
    キーストアの保護パスワードを入力してください。
    保護パスワードがない場合は ENTER を押してください (推奨されません): 
    For Verification: キーストアの保護パスワードを入力してください。
    保護パスワードがない場合は ENTER を押してください (推奨されません): 
    </tmp/root.crt> からの証明書が信頼されるようになりました

    -t

    証明書が信頼される CA 証明書であることを示す。このオプションを指定すると、コマンド出力に証明書の詳細情報が含まれ、ユーザーはその情報の確認を求められる。 

    -f format

    証明書または非公開鍵の形式を指定する。インポートする証明書は、PEM (pem)、バイナリ DER (der) のいずれかの形式を使ってコード化されている必要がある。

    certfile

    証明書を含むファイルを指定する。 

  4. 証明書の情報を表示します。

    たとえば、次のようになります。


    # pkgadm listcert -P pass:storepass
        キーストア別名: GTE CyberTrust Root
        共通名: GTE CyberTrust Root
        証明書の種類: Trusted Certificate
        発行者の共通名: GTE CyberTrust Root
        有効な日付: <Feb 23 23:01:00 1996 GMT>-<Feb 23 23:59:00 2006 GMT>
        MD5 フィンガープリント: C4:D7:F0:B2:A3:C5:7D:61:67:F0:04:CD:43:D3:BA:58
        SHA1 フィンガープリント: 90:DE:DE:9E:4C:4E:9F:6F:D8:86:17:57:9D:D3:91:
        BC:65:A6:89:64
  5. 一時ファイルを削除します。

    たとえば、次のようになります。


    # rm /tmp/root.crt