Solaris のシステム管理 (上級編)

システムテーブルの状態をチェックする方法 (sar -v)

sar -v コマンドを使用すると、プロセステーブル、i ノードテーブル、ファイルテーブル、および共有メモリーレコードテーブルの状態が表示されます。


$ sar -v
00:00:00  proc-sz    ov  inod-sz    ov  file-sz    ov   lock-sz
01:00:00   43/922     0 2984/4236    0  322/322     0    0/0   

次の表に -v オプションからの出力について説明します。

表 24–18 sar -v コマンドからの出力

フィールド名 

説明 

proc-sz

現在カーネル内で使用されているか、割り当てられているプロセスエントリ (proc 構造体) の数

inod-sz

メモリー内の合計 i ノード数とカーネル内で割り当て済みの最大 i ノード数の比。 これは厳密な上限ではなく、 超えることもできる 

file-sz

開いているシステムファイルテーブルのサイズ。 ファイルテーブルには領域が動的に割り当てられるので、sz0 として表示される

ov

現在カーネル内で使用されているか割り当てられている共有メモリーレコードテーブルのエントリ数。 共有メモリーレコードテーブルには領域が動的に割り当てられるので、sz0 として表示される

lock-sz

現在カーネル内で使用されているか割り当てられている共有メモリーレコードテーブルのエントリ数。 共有メモリーレコードテーブルには領域が動的に割り当てられるので、sz0 として表示される

例 — システムテーブルの状態をチェックする

次の例は、sar -v コマンドからの一部省略した出力を示します。 この例は、すべてのテーブルに十分なサイズがあり、オーバーフローは発生しないことを示します。 これらのテーブルには、いずれも物理メモリーの容量に基づいて領域が動的に割り当てられます。


$ sar -v
SunOS touchstone 5.9 Generic sun4u    03/04/2003

00:00:00  proc-sz    ov  inod-sz    ov  file-sz    ov   lock-sz
01:00:00   64/1898    0 4280/8467    0    0/0       0    0/0   
02:00:00   64/1898    0 4280/8467    0    0/0       0    0/0   
03:00:00   64/1898    0 4280/8467    0    0/0       0    0/0   
04:00:00   64/1898    0 4280/8467    0    0/0       0    0/0   
05:00:00   64/1898    0 4280/8467    0    0/0       0    0/0   
06:00:00   64/1898    0 4280/8467    0    0/0       0    0/0   
07:00:00   64/1898    0 4280/8467    0    0/0       0    0/0   
08:00:00   64/1898    0 4280/8467    0    0/0       0    0/0   
08:20:01   64/1898    0 4280/8467    0    0/0       0    0/0   
08:40:00   64/1898    0 4280/8467    0    0/0       0    0/0   
09:00:00   64/1898    0 4280/8467    0    0/0       0    0/0   
09:20:01   70/1898    0 4281/8467    0    0/0       0    0/0   
09:40:01   70/1898    0 4281/8467    0    0/0       0    0/0   
10:00:02   71/1898    0 4285/8467    0    0/0       0    0/0