JMX API をサポートするために、いくつかの新しいブローカプロパティーが追加されました (表 1–3 を参照)。これらのプロパティーはいずれも Message Queue コマンドユーティリティー (imqcmd) によるコマンド行からは設定できません。その代わりに、ブローカユーティリティー (imqbrokerd) の -D オプションを使用するか、ブローカのインスタンス設定ファイル ( config.properties) を手作業で編集することで設定できます。さらに、これらのプロパティーのいくつか (imq.jmx.rmiregistry.start、 imq.jmx.rmiregistry.use、 imq.jmx.rmiregistry.port) は、表 1–4 に示されている新しいブローカユーティリティーオプションを使用して設定できます。次の表は、各オプションとその型、それぞれの使用方法について示しています。
表 1–3 JMX サポートのための新しいブローカプロパティー
imq.jmx.connector.list プロパティーは、ブローカの起動時に作成される一連の名前付き JMX コネクタを定義します。imq.jmx.connector.activelist では、これらの中でアクティブにするものを指定します。名前付きのコネクタには、それぞれ独自のプロパティーセットがあります。
imq.jmx.connector.connectorName .urlpath |
imq.jmx.connector.connectorName .useSSL |
imq.jmx.connector.connectorName .brokerHostTrusted |
デフォルトでは、 jmxrmi および ssljmxrmi という名前の 2 つの JMX コネクタが作成されます。前者は SSL 暗号化を使用しないように設定 (imq.jmx.connector.jmxrmi.useSSL = false) され、後者は使用するように設定 (imq.jmx.connector.ssljmxrmi.useSSL = true) されています。デフォルトでは、ブローカの起動時には jmxrmi コネクタのみがアクティブになります。通信のセキュリティー保護のために ssljmxrmi コネクタをアクティブにする方法については、「JMX クライアント用の SSL サポート」を参照してください。
使いやすくするために、コマンド行のブローカユーティリティー (imqbrokerd) にも、RMI レジストリの使用方法、起動、ポートを制御するための新しいオプション (表 1–4) が追加されています。これらのオプションの使用方法と効果は、表 1–3 に示されているブローカプロパティーの中の対応するものと同じです。次の表では、各オプションとともに対応するブローカプロパティーを示し、その使用方法についても説明します。
表 1–4 JMX サポートのための新しいブローカユーティリティーオプション
オプション |
対応するブローカプロパティー |
説明 |
---|---|---|
-startRmiRegistry |
imq.jmx.rmiregistry.start |
ブローカの起動時に RMI レジストリを起動するかどうかを指定します。 |
-useRmiRegistry |
imq.jmx.rmiregistry.use |
外部の RMI レジストリを使用するかどうかを指定します。 |
-rmiRegistryPort |
imq.jmx.rmiregistry.port |
RMI レジストリのポート番号 |
ブローカの起動時に作成および起動される JMX コネクタの JMX サービス URL を表示するために、コマンド行のコマンドユーティリティー (imqcmd) に新しいサブコマンド (表 1–5) が追加されました。この情報は、JMX コネクタを取得するために Message Queue の簡易クラス AdminConnectionFactory を使用しない JMX クライアントにとって必要になります。また、Java Monitoring and Management Console ( jconsole) などの汎用の JMX ブラウザを介して Message Queue を管理または監視するために使用することもできます。
表 1–5 新しいコマンドユーティリティーのサブコマンド
サブコマンド |
説明 |
---|---|
list jmx |
JMX コネクタの JMX サービス URL を表示します |