パブリックネットワークはクラスタの外部と通信します。パブリックネットワーク構成を計画する際は、次のことを考慮してください。
パブリックネットワークとプライベートネットワークの分離 - パブリックネットワークとプライベートネットワーク(クラスタインターコネクト) には、別のアダプタを使用するか、または、タグ付きVLAN 対応のアダプタとVLAN 対応のスイッチでタグ付きVLAN を構成し、プライベートインターコネクトとパブリックネットワークの両方で同じアダプタを使用できるようにする必要があります。
最小 - すべてのクラスタノードに接続されているパブリックネットワークが少なくとも 1 つ存在する必要があります。パブリックネットワークの接続では、さまざまなノードにさまざまなサブネットを使用できます。
スケーラブルサービス - スケーラブルサービスを実行するすべてのノードが、同じサブネットまたはサブネットのセットを使用するか、サブネット間でルーティング可能な異なるサブネットを使用する必要があります。
IPv4 - Sun Cluster ソフトウェアは、パブリックネットワーク上の IPv4 アドレスをサポートします。
IPv6 - Sun Cluster ソフトウェアは、パブリックネットワーク上の IPv6 アドレスをサポートします(ただし、次の条件または制限があります)。
プライベートインターコネクトがSCI アダプタを使用する場合、Sun Cluster ソフトウェアは、パブリックネットワーク上の IPv6 アドレスをサポートしません。
Sun Cluster ソフトウェアはフェイルオーバーとスケーラブルの両方のデータ サービスで IPv6 アドレスをサポートします。
IPMP グループ - データサービストラフィックに使用される 各パブリックネットワークアダプタは、IP ネットワークマルチパス (IPMP) グループに属する必要があります。パブリックネットワークアダプタがデータサービストラフィックに使用されていない場合、IPMP グループに構成する必要はありません。
Sun Cluster 3.2 リリースでは、scinstall ユーティリティーは、Sun Cluster 作成中に未設定の各パブリックネットワークアダプタで単一アダプタの IPMP グループを自動的に構成しなくなりました。その代わりに、scinstall ユーティリティーは、同じサブネットを使用するクラスタ内のパブリックネットワークアダプタの各セットで、複数アダプタの IPMP グループを自動的に構成します。Solaris 10 OS では、これらのグループはプローブベースです。ただし、scinstall ユーティリティーは IPMP グループですでに構成されているアダプタを無視します。scinstall ユーティリティーで構成される IPMP グループ内のアダプタがデータサービストラフィックに使用されない場合、そのアダプタをグループから削除できます。
IPMP グループを構成するためのガイドラインと手順については、『Solaris のシステム管理 (IP サービス)』のパート VI「IPMP」 の手順に従ってください。クラスタのインストール後に IPMP グループを変更する場合は、『Sun Cluster のシステム管理 (Solaris OS 版)』の「クラスタで IP ネットワークマルチパスグループを管理する」のガイドラインおよび『Solaris のシステム管理 (IP サービス)』 の「IPMP の管理(手順)」(Solaris 9 または Solaris 10) の手順に従ってください。
ローカル MAC アドレスサポート - すべてのパブリックネットワークアダプタは、ローカルMAC アドレス割り当てをサポートするネットワークインタフェースカード(NIC) を使用する必要があります。ローカルMAC アドレス割り当ては、IPMP の要件です。
local-mac-address 設定 - local-mac-address? 変数では、Ethernet アダプタにデフォルト値の true を使用する必要があります。Sun Cluster ソフトウェアは、Ethernet アダプタの local-mac-address? の値として false をサポートしません。この必要条件は、local-mac-address? の値として false を必要とした Sun Cluster 3.0 から変更されています。
パブリックネットワークインタフェースの詳細は、『Sun Cluster の概念 (Solaris OS 版)』を参照してください。