Sun Cluster ソフトウェアは端末集配信装置を必要としますか。
回答:Sun Cluster 3.0 から、端末集配信装置は必要はありません。Sun Cluster 2.2 とは異なり、Sun Cluster 3.0、Sun Cluster 3.1、および Sun Cluster 3.2 では端末集配信装置が必要ありません。Sun Cluster 2.2 では、障害による影響防止に端末集配信装置が必要でした。
質問:ほとんどの Sun Cluster サーバーは端末集配信装置を使用していますが、Sun Enterprise E1000 サーバーが使用していないのはなぜですか。どうすればよいでしょうか。
回答:端末集配信装置は、ほとんどのサーバーで効率的なシリアル - Ethernet コンバータです。端末集配信装置のコンソールポートはシリアルポートです。Sun Enterprise E1000 サーバーはシリアルポートを持っていません。システムサービスプロセッサ (SSP) は Ethernet または jtag ポートを介したコンソールです。Sun Enterprise E1000 サーバーの場合、コンソールには常に SSP を使用します。
質問:端末集配信装置を使用する場合の利点は何ですか。
回答:端末集配信装置を使用すると、コンソールレベルのアクセス権が各ノードに提供され、ネットワーク上の任意の場所にあるリモートワークステーションから各ノードにアクセスできます。このアクセス権は、そのノードが SPARC ベースのノード上にある OpenBoot PROM (OBP) である場合でも、x86 ベースのノード上にある起動サブシステムである場合でも提供されます。
質問:Sun がサポートしていない端末集配信装置を使用する場合に注意する点は何ですか。
回答:Sun がサポートする端末集配信装置とほかのコンソールデバイスの主な違いは、Sun の端末集配信装置には特殊なファームウェアがあるという点です。このファームウェアは、端末集配信装置がコンソールに対して起動時にブレークを送信するのを防ぎます。コンソールデバイスがブレーク (あるいは、コンソールがブレークと解釈する可能性があるシグナル) を送信する可能性がある場合、そのブレークによってノードが停止されてしまうので注意してください。
質問:Sun がサポートする端末集配信装置がロックされた場合、再起動せずに、そのロックを解除できますか。
回答:解除できます。リセットする必要があるポート番号を書きとめて、次のコマンドを入力してください。
telnet tc Enter Annex port name or number: cli annex: su - annex# admin admin : reset port-number admin : quit annex# hangup # |
Sun がサポートする端末集配信装置を構成および管理する方法についての詳細は、次のマニュアルを参照してください。
端末集配信装置自体に障害が発生した場合はどのようにしたらいいですか。別の装置を用意しておく必要がありますか。
回答:ありません。端末集配信装置に障害が発生しても、クラスタの可用性はまったく失われません。ただし端末集配信装置が再び機能するまでは、ノードコンソールに接続できなくなります。
質問:端末集配信装置を使用する場合に、セキュリティーはどのように制御しますか。
回答:通常、端末集配信装置は、ほかのクライアントアクセスに使用されるネットワークではなく、システム管理者が使用する小規模なネットワークに接続されています。この特定のネットワークに対するアクセスを制限することでセキュリティーを制御できます。
質問:SPARC: テープドライブやディスクドライブに対して動的再構成をどのように使用するのですか。
回答:次の手順を実行します。
ディスクドライブやテープドライブが、アクティブなデバイスグループに属しているかどうかを確認します。ドライブがアクティブなデバイスグループに属していない場合は、そのドライブに対して DR 切り離し操作を行うことができます。
DR 切り離し操作によってアクティブなディスクドライブやテープドライブに影響がある場合には、システムは操作を拒否し、操作によって影響を受けるドライブを特定します。そのドライブがアクティブなデバイスグループに属している場合は、「SPARC: ディスクドライブとテープドライブに対する DR クラスタリング」に進みます。
ドライブが主ノードのコンポーネントであるか、二次ノードのコンポーネントであるかを確認します。ドライブが二次ノードのコンポーネントである場合は、そのドライブに対して DR 切り離し操作を行うことができます。
ドライブが主ノードのコンポーネントである場合は、主ノードと二次ノードを切り替えてから、そのデバイスに対して DR 切り離し操作を行う必要があります。
二次ノードに対して DR 操作を行っているときに現在の主ノードに障害が発生すると、クラスタの可用性が損なわれます。これは、新しい二次ノードが提供されるまでは、主ノードのフェイルオーバー先が存在しないためです。