Sun Cluster 3.2 ご使用にあたって (Solaris OS 版)

ライブアップグレードでは、ブートディスクからのグローバルデバイスのマウントがサポートされている必要がある (6433728)

問題の概要: ライブアップグレード時に lucreate および luupgrade コマンドが、/global/.devices/node@N エントリに対応する代替ブート環境内の DID 名の変更に失敗します。

対処方法: ライブアップグレードを開始する前に、各クラスタノードで次の手順を実行します。

  1. スーパーユーザーとしてログインします。

  2. /etc/vfstab ファイルをバックアップします。


    # cp /etc/vfstab /etc/vfstab.old
    
  3. /etc/vfstab ファイルを編集するために開きます。

  4. /global/.device/node@N に対応する行を見つけます。

  5. グローバルデバイスエントリを編集します。

    • DID 名を物理名に変更します。

      /dev/did/{r}dsk/dYsZ/dev/{r}dsk/cNtXdYs Z に変更します。

    • global をエントリから削除します。

    次の例は、物理デバイス名に変更され、global エントリが削除された、/global/.devices/node@s に対応する DID デバイス d3s3 の名前を示しています。


    Original:
    /dev/did/dsk/d3s3    /dev/did/rdsk/d3s3    /global/.devices/node@2   ufs   2   no   global
    
    Changed:
    dev/dsk/c0t0d0s3     /dev/rdsk/c0t0d0s3    /global/.devices/node@2   ufs   2   no   -
  6. すべてのクラスタノードで /etc/vfstab ファイルが変更されたら、クラスタのライブアップグレードを実行しますが、アップグレードされた代替ブート環境から再起動する前に中止します。

  7. アップグレードされていない現在のブート環境の各ノードで、元の /etc/vfstab ファイルを復元します。


    # cp /etc/vstab.old /etc/vfstab
    
  8. 代替ブート環境で、/etc/vfstab ファイルを開いて編集します。

  9. /global/.devices/node@N に対応する行を見つけ、エントリ末尾のダッシュ (-) を global という単語で置き換えます。


    /dev/dsk/cNtXdYsZ    /dev/rdsk/cNtXdYsZ    /global/.devices/node@N   ufs   2   no   global
    
  10. アップグレードされた代替ブート環境からノードを再起動します。

    /etc/vfstab ファイル内の DID 名は、自動的に置き換えられます。