Sun Cluster データサービスの計画と管理 (Solaris OS 版)

事前登録されているリソースタイプのアップグレード

Sun Cluster 3.1 9/04 では、次の事前登録されているリソースタイプが拡張されています。

これらのリソースタイプが拡張された目的は、名前解決用のネームサービスをバイパスするように論理ホスト名リソースと共有アドレスリソースを変更できるようにするためです。

以下の条件が当てはまる場合は、これらのリソースタイプをアップグレードします。

リソースタイプをアップグレードする方法については、 「リソースタイプの更新」を参照してください。以下の各項では、事前登録されているリソースタイプのアップグレードに必要な情報について説明します。

新しいリソースタイプバージョンの登録に関する情報

次の表に、事前登録されている各リソースタイプバージョンと Sun Cluster のリリース間の関係を示します。Sun Cluster のリリースは、リソースタイプが導入されたバージョンを表します。

リソース型 

リソースタイプバージョン 

Sun Cluster のリリース 

SUNW.LogicalHostname

 

1.0 

3.0 

3.1 9/04 

SUNW.SharedAddress

 

1.0 

3.0 

3.1 9/04 

登録されているリソースタイプのバージョンを調べるには、次のどちらかのコマンドを使用します。


例 2–26 SUNW.LogicalHostname リソースタイプの新しいバージョンの登録

この例では、アップグレード時に、SUNW.LogicalHostname リソースタイプのバージョン 2 を登録するためのコマンドを示します。


# clresourcetype register SUNW.LogicalHostname:2

リソースタイプの既存インスタンスの移行に関する情報

次に、事前登録されているリソースタイプのインスタンスを移行する必要がある情報を示します。


例 2–27 論理ホスト名リソースの移行

この例では、論理ホスト名リソース lhostrs を移行するためのコマンドを示します。移行の結果として、このリソースは名前解決用のネームサービスをバイパスするように変更されます。


# clresource set -p CheckNameService=false -p Type_version=2 lhostrs