この手順を使用し、カプセル化されていないルート (/) ファイルシステムをノードに復元します。復元中のノードは起動しなおさないでください。復元手順を実行する前に、クラスタが正常に動作していることを確認してください。
新しいディスクは、障害が発生したディスクと同じ形式でパーティション分割する必要があります。このため、この手順を始める前に、パーティションの分割方式を確認し、ファイルシステムを適切に再作成しておいてください。
この手順では、長形式の Sun Cluster コマンドを使用して説明します。多くのコマンドには短縮形もあります。コマンド名の形式の長短を除き、コマンドは同一です。コマンドのリストとその短形式については、付録 A 「Sun Cluster オブジェクト指向コマンド」を参照してください。
ルートファイルシステムを復元するノードで、障害が発生したディスクを交換します。
ディスク交換手順については、サーバーに付属のマニュアルを参照してください。
復元するノードを起動します。
Solaris OS CD を使用している場合は、OpenBoot PROM の ok プロンプトで、次のコマンドを入力します。
ok boot cdrom -s |
Solaris JumpStart サーバーを使用している場合は、OpenBoot PROM の ok プロンプトで、次のコマンドを入力します。
ok boot net -s |
format コマンドを使用し、ルートディスクのすべてのパーティションとスワップを作成します。
障害の発生したディスクに存在していた元のパーティションの分割方式を再作成します。
newfs コマンドを使用し、必要に応じてルート (/) ファイルシステムやその他のファイルシステムを作成します。
障害の発生したディスクに存在していた元のファイルシステムを再作成します。
/global/.devices/node@nodeid ファイルシステムが作成されていることを確認します。
ルート (/) ファイルシステムを一時マウントポイントにマウントします。
# mount device temp-mountpoint |
バックアップからルート (/) ファイルシステムを復元し、ファイルシステムをマウント解除して確認します。
# cd temp-mountpoint # ufsrestore rvf dump-device # rm restoresymtable # cd / # umount temp-mountpoint # fsck raw-disk-device |
これでファイルシステムが復元されます。
新しい起動ブロックを新しいディスクにインストールします。
# /usr/sbin/installboot /usr/platform/`uname -i`/lib/fs/ufs/bootblk raw-disk-device |
ノードをマルチユーザーモードで再起動します。
# reboot |
ディスク ID を更新します。
# cldevice repair /dev/rdsk/disk-device |
Control-D キーを押して、マルチユーザーモードで再起動します。
ノードがクラスタモードで再起動します。これでクラスタを使用できるようになります。
次に、カプセル化されていないルート (/) ファイルシステムがテープデバイス /dev/rmt/0 からノード phys-schost-1 に復元される例を示します。
[Replace the failed disk and boot the node:] |
Solaris OS CD からノードを起動します。OpenBoot PROM の ok プロンプトで、次のコマンドを入力します。
ok boot cdrom -s ... [Use format and newfs to create partitions and file systems] [Mount the root file system on a temporary mount point:] # mount /dev/dsk/c0t0d0s0 /a [Restore the root file system:] # cd /a # ufsrestore rvf /dev/rmt/0 # rm restoresymtable # cd / # umount /a # fsck /dev/rdsk/c0t0d0s0 [Install a new boot block:] # /usr/sbin/installboot /usr/platform/`uname \ -i`/lib/fs/ufs/bootblk /dev/rdsk/c0t0d0s0 [Reboot:] # reboot [Update the disk ID:] # cldevice repair /dev/rdsk/c0t0d0 |