リソースタイプを作成する最初の段階では、Agent Builder を起動したときに表示される「作成」画面に必要な情報を入力します。次の図は、フィールドに情報を入力したあとの「作成」画面を示しています。
作成画面には、次のフィールド、ラジオボタン、およびチェックボックスがあります。
「ベンダー名」。リソースタイプのベンダーの名前。通常、ベンダーの株式の略号を指定します。しかし、ベンダーを一意に識別する名前であれば、どのような名前でも有効です。英数字文字だけを使用します。
「アプリケーション名」。リソース型の名前です。英数字文字だけを使用します。
ベンダー名とアプリケーション名の両方で、リソースタイプの完全な名前が形成されます。Solaris 9 OS 以降では、ベンダー名とアプリケーション名の両方を合わせて 10 文字以上を指定できます。
「RT バージョン」。生成されるリソースタイプのバージョン。同一のベースリソースタイプのバージョン (またはアップグレード) が複数登録されている場合は、「RT バージョン」でそれらを区別します。
「RT バージョン」フィールドで次の文字を使用することはできません。
スペース
タブ
スラッシュ (/)
逆スラッシュ (\)
アスタリスク (*)
疑問符 (?)
コンマ (,)
セミコロン (;)
左角括弧 ([)
右角括弧 (])
「作業ディレクトリ」Agent Builder は、このディレクトリの中に、ターゲットリソースタイプ用のすべてのファイルを格納するディレクトリ構造を作成します。1 つの作業ディレクトリには 1 つのリソースタイプしか作成できません。Agent Builder は、このフィールドを Agent Builder が起動されたディレクトリのパスで初期化します。ただし、別のディレクトリ名を入力したり、「ブラウズ」を使用して異なるディレクトリを指定することもできます。
Agent Builder は、作業ディレクトリの下にリソースタイプ名を持つサブディレクトリを作成します。たとえば、ベンダー名が SUNW で、アプリケーション名が ftp である場合、Agent Builder はこのサブディレクトリに SUNWftp という名前をつけます。
Agent Builder は、ターゲットリソースタイプのすべてのディレクトリとファイルをこのサブディレクトリの下に置きます。「Agent Builder で作成されるディレクトリ構造」を参照してください。
「スケーラブル」または「フェイルオーバー」。ターゲットのリソースタイプがフェイルオーバーなのかスケーラブルなのかを指定します。
「ネットワーク認識」。ベースアプリケーションがネットワーク対応かどうかを指定します。つまり、アプリケーションがネットワークを使用してクライアントと通信するかどうかを指定します。ネットワーク対応であることを指定する場合は「ネットワーク認識」チェックボックスを選択し、非ネットワーク対応を指定する場合は選択しません。
「C, ksh」。生成されるソースコードの言語を指定します。この2 つのオプションを同時に指定することはできませんが、Agent Builder では、Korn シェルで生成されたコードでリソースタイプを作成してから、同じ情報を再使用して、C で生成されたコードを作成することができます。「Agent Builder で作成したコードの再利用」を参照してください。
「GDS」。このサービスが汎用データサービスであることを示します。汎用データサービスの詳しい作成および構成方法については、第 10 章「汎用データサービス」を参照してください。
cc コンパイラが $PATH 変数に含まれていないと、Agent Builder は「C」ラジオボタンをグレー表示し、「ksh」ラジオボタンを選択可能にします。別のコンパイラを指定する方法については、「Agent Builder のインストールと構成」の最後にある注記を参照してください。
必要な情報を入力したあと、「作成」をクリックします。画面の一番下にある「出力ログ」領域には、Agent Builder が行なったアクションが表示されます。「編集」メニューの「出力ログを保存」を使用すれば、出力ログ内の情報を保存できます。
これが終わると、Agent Builder は、成功メッセージか警告メッセージを表示します。
Agent Builder がこの手順を正常に終了できなかった場合は、出力ログで詳しい情報を調べてください。
Agent Builder が正常に完了した場合は、「進む」をクリックして「構成」画面を表示します。この画面でリソースタイプの生成を完結することができます。
完全なリソースタイプを生成するには 2 段階の作業が必要ですが、最初の段階 (つまり、作成) が完了したあとに Agent Builder を終了しても、指定した情報や Agent Builder で作成した内容が失われることはありません。「Agent Builder で作成したコードの再利用」を参照してください。