DSDL は、データサービスをデバッグするときに役立つ組み込み機能を提供します。
DSDL の scds_syslog_debug() ユーティリティーは、実装したリソースタイプにデバッグ文を追加するための基本的なフレームワークを提供します。デバッグレベル (1 から 9 までの数字) は、各クラスタノードまたはゾーン上のリソースタイプの実装ごとに動的に設定できます。ファイル /var/cluster/rgm/rt/ rtname/loglevel は、1 から 9 までの整数だけが含まれているファイルであり、すべてのリソースタイプコールバックメソッドはこのファイルを読み取ります。DSDL の scds_initialize() 関数はこのファイルを読み取って、内部デバッグレベルを指定されたレベルに設定します。デフォルトのデバッグレベルは 0 であり、この場合、データサービスはデバッグメッセージを記録しません。
scds_syslog_debug() 関数は、LOG_DEBUG の優先順位において、scha_cluster_getlogfacility() 関数から戻された機能を使用します。このようなデバッグメッセージは /etc/syslog.conf ファイルで構成できます。
scds_syslog() 関数を使用すると、いくつかのデバッグメッセージをリソースタイプの通常の動作 (おそらくは LOG_INFO 優先順位) における情報メッセージとして使用することができます。第 8 章「サンプル DSDL リソースタイプの実装」のサンプル DSDL アプリケーションでは、scds_syslog_debug() および scds_syslog() 関数が使用されています。