Agent Builder を使って、GDS を使用するサービスを作成できます。Agent Builder の詳細については、第 9 章「Sun Cluster Agent Builder」を参照してください。
スーパーユーザーになるか、RBAC 承認 solaris.cluster.modify を提供する役割になります。
# /usr/cluster/bin/scdsbuilder |
「Agent Builder Create」画面が表示されます。
ベンダー名を入力します。
アプリケーション名を入力します。
Solaris 9 OS 以降では、ベンダー名とアプリケーション名の両方を合わせて 10 文字以上を指定できます。この組み合わせは、スクリプトのパッケージ名として使用されます。
作業ディレクトリに移動します。
パスを入力する代わりに、「ブラウズ」ドロップダウンメニューを使ってディレクトリを選択することもできます。
データサービスがスケーラブルなのかフェイルオーバーなのかを選択します。
GDS を作成するときには「ネットワーク認識」がデフォルトですので、これを選択する必要はありません。
「GDS」を選択します。
(省略可能) 表示されているデフォルト値から RT バージョンを変更します。
「RT バージョン」フィールドで次の文字を使用することはできません。空白文字、タブ、スラッシュ (/)、バックスラッシュ (\)、アスタリスク ( *)、疑問符 (?)、コンマ (,)、セミコロン (;)、左角括弧 ([)、右角括弧 (])。
「作成」をクリックします。
Agent Builder により、スクリプトが作成されます。結果が「出力ログ」領域に表示されます。
「作成」ボタンがグレー表示されていることに注意してください。これで、スクリプトの構成を始めることができます。
「Next」をクリックします。
「構成」画面が表示されます。
スクリプトの作成が終わったら、新しいサービスを構成する必要があります。
起動コマンドの場所を入力するか、「ブラウズ」をクリックして起動コマンドの場所を指定します。
プロパティー変数を指定できます。プロパティー変数については、「プロパティー変数の使用」を参照してください。
(省略可能) 停止コマンドの場所を入力するか、「ブラウズ」をクリックして停止コマンドの場所を指定します。
プロパティー変数を指定できます。プロパティー変数については、「プロパティー変数の使用」を参照してください。
(省略可能) 確認コマンドの場所を入力するか、「ブラウズ」をクリックして確認コマンドの場所を指定します。
プロパティー変数を指定できます。プロパティー変数については、「プロパティー変数の使用」を参照してください。
(省略可能) 検証コマンドの場所を入力するか、「ブラウズ」をクリックして検証コマンドの場所を指定します。
プロパティー変数を指定できます。プロパティー変数については、「プロパティー変数の使用」を参照してください。
(省略可能) 起動、停止、確認、検証コマンドの新しいタイムアウト値を指定します。
「構成」をクリックします。
Agent Builder によりスクリプトが構成されます。
Agent Builder は、ベンダー名とアプリケーション名を連結してパッケージ名を作成します。
スクリプトのパッケージが作成され、次のディレクトリに置かれます。
working-dir/vendor-name-application/pkg
たとえば、/export/wdir/NETapp/pkg のようになります。
クラスタの各ノード上で、スーパーユーザーになるか、RBAC 承認 solaris.cluster.modify を提供する役割になります。
クラスタの各ノード上で、完成したパッケージをインストールします。
# cd /export/wdir/NETapp/pkg # pkgadd -d . NETapp |
pkgadd によって以下のファイルがインストールされます。
/opt/NETapp /opt/NETapp/README.app /opt/NETapp/man /opt/NETapp/man/man1m /opt/NETapp/man/man1m/removeapp.1m /opt/NETapp/man/man1m/startapp.1m /opt/NETapp/man/man1m/stopapp.1m /opt/NETapp/man/man1m/app_config.1m /opt/NETapp/util /opt/NETapp/util/removeapp /opt/NETapp/util/startapp /opt/NETapp/util/stopapp /opt/NETapp/util/app_config
マニュアルページとスクリプト名は、以前に「Create」画面で入力したアプリケーション名の前にスクリプト名を付けたものに対応します (たとえば、startapp のようになります)。
クラスタのいずれかのノードでリソースを構成し、アプリケーションを起動します。
# /opt/NETapp/util/startapp -h logicalhostname -p port-and-protocol-list |
startapp スクリプトの引数は、リソースのタイプがフェイルオーバーかスケーラブルかで異なります。
入力する必要があるコマンド行を判別するには、カスタマイズしたマニュアルページを検査するか、startapp スクリプトを引数なしで実行して使用法の説明文を表示してください。
マニュアルページを表示するには、マニュアルページへのパスを指定する必要があります。たとえば、startapp(1M) のマニュアルページを表示する場合は、次のように入力します。
# man -M /opt/NETapp/man startapp |
使用法の説明文を表示するには、次のように入力します。
# /opt/NETapp/util/startapp The resource name of LogicalHostname or SharedAddress must be specified. For failover services: Usage: startapp -h logicalhostname -p port-and-protocol-list [-n ipmpgroup-adapter-list] For scalable services: Usage: startapp -h shared-address-name -p port-and-protocol-list [-l load-balancing-policy] [-n ipmpgroup/adapter-list] [-w load-balancing-weights] |
Agent Builder は 3 つのスクリプトと、パッケージ作成時の入力に基づく構成ファイルを生成します。構成ファイルには、リソースグループとリソースタイプの名前が指定されます。
4 つのスクリプトは次のとおりです。
起動スクリプト: リソースを構成し、RGM の制御下にあるアプリケーションを起動します。
停止スクリプト: アプリケーションを停止し、リソースやリソースグループを停止します。
削除スクリプト: 起動スクリプトによって作成されたリソースやリソースグループを削除します。
これらのスクリプトのインタフェースや動作は、Agent Builder によって非 GDS ベースのデータサービス用に生成されるユーティリティースクリプトのものと同じです。これらのスクリプトは、複数のクラスタで再利用できる Solaris パッケージに含まれています。
構成ファイルをカスタマイズすれば、(通常は scrgadm および scswitch コマンドへの引数として指定される) リソースグループやそのほかの引数の独自の名前を指定できます。スクリプトをカスタマイズしないと、Agent Builder がこれらの引数に対しデフォルト値を設定します。