Solaris OS を実行するほかのシステムと同様、ルート (/)、/var、/usr、/opt の各ディレクトリは、別個のファイルシステムとして構成できます。または、ルート (/) ファイルシステムにすべてのディレクトリを含めることもできます。
ルート (/) ファイルシステムに有効なファイルシステムの種類は、UFS のみです。ルート (/) ファイルシステムを作成したあとで、ファイルシステムの種類を変更しないでください。
次に、Sun Cluster 構成でのルート (/), /var, /usr、/opt の各ディレクトリのソフトウェアの内容を示します。パーティション分割案を計画するときは、次の情報を検討してください。
ルート (/) – Sun Cluster ソフトウェア自体は、ルート (/) ファイルシステムの領域を 40 MB 未満しか占有しません。Solaris ボリュームマネージャー ソフトウェアが必要とする領域は 5 MB 未満、VxVM ソフトウェアは 15 MB 未満です。十分な追加領域と i ノード容量を構成するには、一般的にルート (/) ファイルシステムに割り当てる容量に、100 MB 以上を追加します。この領域は、ブロック特殊デバイスと文字特殊デバイスの両方を作成するために、ボリューム管理ソフトウェアによって使用されます。クラスタ内に多数の共有ディスクがある場合は、特に、十分な領域を割り当てる必要があります。
/var – Sun Cluster ソフトウェアは、インストール時には /var ファイルシステム領域をわずかしか占有しません。ただし、ログファイル用に十分な領域を別途用意しておく必要があります。また、クラスタ化されたノードでは、標準的なスタンドアロンサーバーよりも、ログに記録されるメッセージが増えることがあります。したがって、/var ファイルシステムには最低でも 100 MB の余裕を設けてください。
/usr – Sun Cluster ソフトウェアは、/usr ファイルシステムの領域を 25 MB 未満占有します。Solaris ボリュームマネージャー および VxVM ソフトウェアが必要とする領域は、それぞれ 15 MB 未満です。
/opt – Sun Cluster フレームワークソフトウェアは、/opt ファイルシステムの領域を 2 MB 未満使用します。ただし、各 Sun Cluster データサービスで 1M から 5 MB が使用されることがあります。Solaris ボリュームマネージャー ソフトウェアは /opt ファイルシステムの領域をまったく使用しません。VxVM ソフトウェアは、そのパッケージとツールをすべてインストールした場合、40 MB 以上を使用することがあります。
また、ほとんどのデータベースおよびアプリケーションソフトウェアは、/opt ファイルシステムにインストールされます。
SPARC: Sun Management Center ソフトウェアを使用してクラスタを監視する場合、Sun Management Center エージェントと Sun Cluster モジュールパッケージをサポートするために、Solaris ホストごとに 25 MB の追加の空間が必要です。