クラスタ内のパブリックネットワークインタフェース上で動的再構成 (Dynamic Reconfiguration、DR) を実行するときには、いくつかの問題を考える必要があります。
Solaris の DR 機能の説明で述べられているすべての必要条件、手順、制限は Sun Cluster の DR サポートにも適用されます (オペレーティングシステムでの休止操作をしない場合を除く)。したがって、Sun Cluster ソフトウェアで DR 機能を使用する前に、必ず、Solaris の DR 機能についての説明を参照してください。特に、DR の切り離し操作中に、ネットワークに接続されていない入出力デバイスに影響する問題について確認してください。
DR ボード削除操作は、パブリックネットワークインタフェースがアクティブでないときだけ成功します。アクティブなパブリックネットワークインタフェースを削除する前に、if_mpadm(1M) コマンドを使用して、削除するアダプタからマルチパスグループ内の別のアダプタに IP アドレスを切り替えます。
アクティブなネットワークインタフェースを適切に無効にせずにパブリックネットワークインタフェースカードを削除しようとした場合、Sun Cluster はその操作を拒否して、その操作から影響を受けるインタフェースを識別します。
2 つのアダプタを持つマルチパスグループの場合、無効にしたネットワークアダプタ上で DR 削除操作を実行している間に残りのネットワークアダプタに障害が発生すると、可用性に影響が生じます。これは、DR 操作の間は、残りのネットワークアダプタのフェイルオーバー先が存在しないためです。
パブリックネットワークインタフェース上で DR 操作を実行するときは、次の手順をその順番どおりに行います。
表 7–4 作業マップ: パブリックネットワークインタフェースでの動的再構成
作業 |
参照先 |
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1. if_mpadm を使用して、IP アドレスをマルチパスグループ内の削除する予定のアダプタから代替アダプタへの切り換えを実行 |
if_mpadm(1M) のマニュアルページ 適切な SolarisOS のマニュアル: Solaris 9: 『Solaris のシステム管理 (IP サービス)』 の「IP ネットワークマルチパス (トピック)」 Solaris 10: 『Solaris のシステム管理 (IP サービス)』のパート VI「IPMP」 |
2. ifconfig コマンドを使用して、マルチパスグループからアダプタを削除 |
適切な Solaris のマニュアル: Solaris 9: 『Solaris のシステム管理 (IP サービス)』の「IP ネットワークマルチパス (トピック)」 ifconfig(1M) のマニュアルページ Solaris 10: 『Solaris のシステム管理 (IP サービス)』のパート VI「IPMP」 |
3. パブリックネットワークインタフェース上で DR 操作を実行 |
「Solaris 9 on Sun Hardware」コレクションと「Solaris 10 on Sun Hardware」コレクションの『Sun Enterprise 10000 DR Configuration Guide』と『Sun Enterprise 10000 Dynamic Reconfiguration リファレンスマニュアル』 |