この手順では clsetup ユーティリティーを使用して、関連付けられた VxVM ディスクグループを Sun Cluster デバイスグループとして登録します。
デバイスグループをクラスタに登録したあとは、VxVM コマンドを使用して VxVM ディスクグループをインポートまたはエクスポートしないでください。VxVM ディスクグループやボリュームに変更を加えた場合は、「SPARC: ディスクグループの構成変更を登録する (VERITAS Volume Manager)」 の手順に従って、デバイスグループの構成変更を登録してください。この手順によって、グローバルな名前空間が正しい状態になります。
phys-schost# プロンプトは、グローバルクラスタのプロンプトを表します。この手順は、グローバルクラスタ上で実行します。
この手順では、長形式の Sun Cluster コマンドを使用して説明します。多くのコマンドには短縮形もあります。コマンド名の形式の長短を除き、コマンドは同一です。コマンドのリストとその短縮形については、付録 B Sun Cluster オブジェクト指向コマンドを参照してください。
VxVM デバイスグループの登録前に、次の必要条件が満たされていることを確認します。
クラスタ内の任意のノードでのスーパーユーザー特権。
デバイスグループとして登録する VxVM ディスクグループの名前。
デバイスグループをマスターするノードの優先順位。
デバイスグループの二次ノードの希望数。
優先順位を定義する際には、もっとも優先されるノードに障害が発生し、のちにクラスタに戻った場合に、デバイスグループをそのノードにスイッチバックするかどうかも指定します。
ノードの優先順位とフェイルバックのオプションについての詳細は、cldevicegroup(1CL) を参照してください。
主ノード以外のクラスタノード (スペア) から二次ノードへの移行ノードの優先順位では通常、デバイスグループの二次ノードのデフォルト数は 1 に設定されます。デフォルトの設定では、主ノードが通常の動作中に複数の二次ノードをチェックすることによって発生する性能の低下を最小限に抑えます。たとえば、4 ノードクラスタでは、デフォルトで、1 つが主ノード、1 つが二次ノード、そして 2 つがスペアノードに構成されます。「デバイスグループの二次ノードの希望数を設定する」も参照してください。
クラスタの任意のノードで、スーパーユーザーになるか、RBAC の承認 solaris.cluster.modify を提供する役割になります。
clsetup ユーティリティーを起動します。
# clsetup |
メインメニューが表示されます。
VxVM デバイスグループを使用して作業するには、デバイスグループおよびボリュームのオプションに対応する数を入力します。
「デバイスグループメニュー」が表示されます。
VxVM デバイスグループを登録するために、VxVM ディスクグループをデバイスグループとして登録するためのオプションに対応する数を入力します。
指示に従って、Sun Cluster デバイスグループとして登録する VxVM ディスクグループの名前を入力します。
このデバイスグループがストレージベースの複製を使用して複製されている場合、この名前は TrueCopy 複製グループ名と一致する必要があります。
VxVM を使用して Oracle Parallel Server/Oracle RAC 用に共有ディスクグループを設定する場合は、クラスタフレームワークには共有ディスクグループを登録しません。『Veritas Volume Manager Administrator's Reference Guide』に説明されている VxVM のクラスタ機能を使用します。
デバイスグループを登録しようとしたときに、次のようなエラーが表示された場合は、デバイスグループに新しいマイナー番号を割り当てます。
scconf: Failed to add device group - in use |
デバイスグループに新しいマイナー番号を割り当てるには、「SPARC: デバイスグループに新しいマイナー番号を割り当てる (VERITAS Volume Manager)」の手順を使用してください。この手順によって、既存のデバイスグループが使用しているマイナー番号と衝突しない、新しいマイナー番号を割り当てることができます。
複製されたデバイスグループを構成している場合は、そのデバイスグループの複製プロパティーを設定します。
# cldevicegroup sync devicegroup |
デバイスグループが登録され、オンラインになったことを確認します。
デバイスグループが適切に登録されている場合、次のコマンドを使用すると、新しいデバイスグループの情報が表示されます。
# cldevicegroup status devicegroup |
VxVM ディスクグループ、または、クラスタに登録されているボリュームの構成情報を変更した場合、clsetup を使用してデバイスグループを同期化する必要があります。このような構成変更には、ボリュームの追加や削除、既存ボリュームのグループ、所有者、アクセス権の変更などがあります。構成変更後に登録を行うと、グローバルな名前空間が正しい状態になります。「グローバルデバイス名前空間を更新する」を参照してください。
次に、clsetup で VxVM デバイスグループ (dg1) を登録する際に生成される cldevicegroup コマンドの例と、その検証手順を示します。この例では、VxVM ディスクグループとボリュームは以前に作成されたものと想定しています。
# clsetup # cldevicegroup create -t vxvm -n phys-schost-1,phys-schost-2 -p failback=true dg1 # cldevicegroup status dg1 === Cluster Device Groups === --- Device Group Status --- Device Group Name Primary Secondary Status ----------------- ------- --------- ------ dg1 phys-schost-1 phys-schost-2 Online |
VxVM デバイスグループ上にクラスタファイルシステムを作成する場合は、「クラスタファイルシステムを追加する」を参照してください。
マイナー番号に問題が発生した場合は、「SPARC: デバイスグループに新しいマイナー番号を割り当てる (VERITAS Volume Manager)」を参照してください。