Sun Cluster データサービスの計画と管理 (Solaris OS 版)

リソースグループのアフィニティー

リソースグループ間のアフィニティーは、複数のリソースグループが同時にオンラインになる可能性があるノードを制限します。各アフィニティーにおいて、ソースのリソースグループには 1 つまたは複数のターゲットのリソースグループに対するアフィニティーを宣言します。リソースグループ間にアフィニティーを作成するには、ソースの RG_affinities リソースグループプロパティーを次のように設定します。


-p RG_affinities=affinity-list
affinity-list

ソースリソースグループとターゲットリソースグループ (複数可) の間のアフィニティーのコンマ区切りリストを指定します。リストでは 1 つまたは複数のアフィニティーを指定できます。

リストでは各アフィニティーを次のように指定します。


operator target-rg

注 –

operator target-rg の間にはスペースを入れてはなりません。


operator

作成しようとしているアフィニティーのタイプを指定します。詳細は、表 2–2を参照してください。

target-rg

作成しているアフィニティーのターゲットであるリソースグループを指定します。

表 2–2 リソースグループ間のアフィニティーのタイプ

オペレータ 

アフィニティーのタイプ 

効果 

+

弱い肯定的な

ソースは、できるかぎり、ターゲットがオンラインである (あるいは、起動している) 1 つまたは複数のノード上でオンラインになります。つまり、ソースとターゲットは異なるノード上でオンラインになることもあります。  

++

強い肯定的な

ソースは、ターゲットがオンラインである (あるいは、起動している) 1 つまたは複数のノード上でのみオンラインになります。つまり、ソースとターゲットは異なるノード上でオンラインになることはありません。

-

弱い否定的な

ソースは、できるかぎり、ターゲットがオンラインでない (あるいは、起動していない) 1 つまたは複数のノード上でオンラインになります。つまり、ソースとターゲットは同じノード上でオンラインになることもあります。

--

強い否定的な

ソースは、ターゲットがオンラインでない 1 つまたは複数のノード上でのみオンラインになります。つまり、ソースとターゲットは同じノード上でオンラインになることはありません。

+++

フェイルオーバー委託付きの強い肯定的な

強い肯定的なアフィニティーと似ていますが、ソースによるフェイルオーバーはターゲットに委任されます。詳細については、「リソースグループのフェイルオーバーまたはスイッチオーバーを委託する」を参照してください。

弱いアフィニティーは、Nodelist 優先順位より優先されます。

そのほかのリソースグループの現在の状態によっては、任意のノード上で、強いアフィニティーが成立しないことがあります。このような状況では、アフィニティーのソースであるリソースグループはオフラインのままです。その他のリソースグループの状態が変更され、強いアフィニティーが成立できるようになると、アフィニティーのソースであるリソースグループはオンラインに戻ります。


注 –

複数のターゲットリソースグループを持つソースリソースグループに強いアフィニティーを宣言するときは、注意が必要です。宣言されたすべての強いアフィニティーが成立しない場合、ソースリソースグループはオフラインのままになるためです。