Sun Cluster 3.1 9/04 では、次の事前登録されているリソースタイプが拡張されています。
SUNW.LogicalHostname は、論理ホスト名を表現します。
SUNW.SharedAddress は、共有アドレスを表現します。
これらのリソースタイプが拡張された目的は、名前解決用のネームサービスをバイパスするように論理ホスト名リソースと共有アドレスリソースを変更できるようにするためです。
以下の条件が当てはまる場合は、これらのリソースタイプをアップグレードします。
以前のバージョンの Sun Cluster からアップグレードしている場合。
リソースタイプの新機能を使用する必要がある場合。
リソースタイプをアップグレードする方法については、「リソースタイプの更新」を参照してください。以下の各項では、事前登録されているリソースタイプのアップグレードに必要な情報について説明します。
次の表に、事前登録されている各リソースタイプバージョンと Sun Cluster のリリース間の関係を示します。Sun Cluster のリリースは、リソースタイプが導入されたバージョンを表します。
リソース型 |
リソースタイプバージョン |
Sun Cluster のリリース |
---|---|---|
SUNW.LogicalHostname
|
1.0 |
3.0 |
2 |
3.1 9/04 |
|
SUNW.SharedAddress
|
1.0 |
3.0 |
2 |
3.1 9/04 |
登録されているリソースタイプのバージョンを調べるには、次のどちらかのコマンドを使用します。
clresourcetype list
clresourcetype list -v
この例では、アップグレード時に、SUNW.LogicalHostname リソースタイプのバージョン 2 を登録するためのコマンドを示します。
# clresourcetype register SUNW.LogicalHostname:2 |
次に、事前登録されているリソースタイプのインスタンスを移行する必要がある情報を示します。
移行はいつでも実行できます。
事前登録されているリソースタイプの新機能を使用する必要がある場合、Type_version プロパティーの値が 2 である必要があります。
ネームサービスをバイパスするようにリソースを変更する場合は、リソースの CheckNameService 拡張プロパティーを false に設定します。
この例では、論理ホスト名リソース lhostrs を移行するためのコマンドを示します。移行の結果として、このリソースは名前解決用のネームサービスをバイパスするように変更されます。
# clresource set -p CheckNameService=false -p Type_version=2 lhostrs |