Sun Cluster ソフトウェアのインストール (Solaris OS 版)

第 8 章 Sun Cluster モジュールの Sun Management Center へのインストール

この章では、Sun Cluster モジュールを Sun Management Center グラフィカルユーザーインタフェース (GUI) にインストールするためのガイドラインと手順について説明します。

SPARC: Sun Cluster モジュールを Sun Management Center 用にインストールする

この節では、Sun Management Center に Sun Cluster モジュール用のソフトウェアをインストールするための情報と手順を紹介します。

Sun Management Center 用の Sun Cluster モジュールにより、Sun Management Center でクラスタを監視できます。次の表に、Sun Management Center 用の Sun Cluster モジュールソフトウェアをインストールするために実行する作業を示します。ここに示す順に従って手順を実行します。

表 8–1 作業マップ: Sun Management Center 用の Sun Cluster モジュールのインストール

作業 

参照先 

Sun Management Center サーバー、エージェント、およびコンソールパッケージをインストール 

Sun Management Center のマニュアル 

「SPARC: Sun Cluster 監視のためのインストール条件」

Sun Cluster モジュールパッケージをインストール 

「SPARC: Sun Cluster モジュールを Sun Management Center 用にインストールする」

Sun Management Center サーバー、コンソール、およびエージェントプロセスを起動 

「SPARC: Sun Management Center を起動する」

各クラスタノードを Sun Management Center エージェントホストオブジェクトとして追加 

「SPARC: グローバルクラスタノードを Sun Management Center エージェントホストオブジェクトとして追加する」

Sun Cluster モジュールを読み込んで、クラスタの監視を開始 

「SPARC: Sun Cluster モジュールを読み込む」

SPARC: Sun Cluster 監視のためのインストール条件

Sun Management Center の Sun Cluster モジュールは、Sun Cluster 構成を監視するために使用されます。Sun Cluster モジュールパッケージをインストールする前に、次の必要条件を確認してください。

ProcedureSPARC: Sun Cluster モジュールを Sun Management Center 用にインストールする

以下の手順を実行して、Sun Cluster– モジュールサーバーパッケージをインストールします。


注 –

Sun Cluster モジュールエージェントパッケージ (SUNWscsal および SUNWscsam) は、Sun Cluster ソフトウェアのインストール中にグローバルクラスタノードにすでに追加されています。


始める前に

Sun Management Center のコアパッケージが適切なマシン上にインストールされていることを確認します。この作業には、各クラスタノードでの Sun Management Center エージェントパッケージのインストールが含まれます。インストール方法については、Sun Management Center のマニュアルを参照してください。

  1. Sun Management Center サーバーマシンに、Sun Cluster– モジュールサーバーパッケージである SUNWscssv をインストールします。

    1. スーパーユーザーになります。

    2. DVD-ROM ドライブに Sun Java Availability Suite DVD-ROM を挿入します。

      ボリューム管理デーモン vold(1M) が実行中で、CD-ROM または DVD デバイスを管理するよう構成されている場合、このデーモンは自動的にメディアを /cdrom/cdrom0/ ディレクトリにマウントします。

    3. Solaris_sparc/Product/sun_cluster/Solaris_ver/Packages/ ディレクトリに変更します (ver は、Solaris 9 の場合は 9、Solaris 10 の場合 10 です)。


      phys-schost# cd /cdrom/cdrom0/Solaris_sparc/Product/sun_cluster/Solaris_ver/Packages/
      
    4. Sun Cluster モジュールサーバーパッケージをインストールします。


      phys-schost# pkgadd -d . SUNWscssv
      
    5. DVD-ROM ドライブから Sun Java Availability Suite DVD-ROM を取り出します。

      1. DVD-ROM が使用されていないことを確認し、DVD-ROM 上にないディレクトリに移動します。

      2. DVD-ROM を取り出します。


        phys-schost# eject cdrom
        
  2. Sun Cluster モジュールパッチをインストールします。

    パッチおよびインストール手順の場所については、Sun Cluster Release Notes の 「 「Patches and Required Firmware Levels」 」 を参照してください。

次の手順

Sun Management Center を起動します。「SPARC: Sun Management Center を起動する」に進みます。

ProcedureSPARC: Sun Management Center を起動する

次の手順を実行して、Sun Management Center サーバー、エージェント、コンソールプロセスを起動します。

  1. スーパーユーザとして、Sun Management Center サーバーマシンで Sun Management Center サーバープロセスを起動します。

    install-dir は、Sun Management Center ソフトウェアをインストールしたディレクトリです。デフォルトディレクトリは /opt です。


    server# /install-dir/SUNWsymon/sbin/es-start -S
    
  2. スーパーユーザーとして、 Sun Management Center エージェントマシン (クラスタノード) ごとに Sun Management Center エージェントプロセスを起動します。


    phys-schost# /install-dir/SUNWsymon/sbin/es-start -a
    
  3. Sun Management Center エージェントマシン (クラスタノード) 上で、scsymon_srv デーモンが動作していることを確認します。


    phys-schost# ps -ef | grep scsymon_srv
    

    任意のクラスタノード上で scsymon_srv デーモンが動作していない場合、そのノード上でデーモンを起動します。


    phys-schost# /usr/cluster/lib/scsymon/scsymon_srv
    
  4. Sun Management Center コンソールマシン (管理コンソール) で Sun Management Center コンソールを起動します。

    コンソールプロセスを起動するには、スーパーユーザである必要はありません。


    adminconsole% /install-dir/SUNWsymon/sbin/es-start -c
    
次の手順

クラスタノードを監視対象のホストオブジェクトとして追加します。「SPARC: グローバルクラスタノードを Sun Management Center エージェントホストオブジェクトとして追加する」に進みます。

ProcedureSPARC: グローバルクラスタノードを Sun Management Center エージェントホストオブジェクトとして追加する

次の手順を実行して、グローバルクラスタノードのSun Management Center エージェントホストオブジェクトを作成します。

  1. Sun Management Center にログインします。

    Sun Management Center のマニュアルを参照してください。

  2. Sun Management Center のメインウィンドウで、「ドメイン」プルダウンリストからドメインを選択します。

    作成する Sun Management Center エージェントホストオブジェクトがこのドメインに格納されます。Sun Management Center ソフトウェアのインストール中に、「デフォルトのドメイン」が自動的に作成されています。このドメインを使用するか、別の既存のドメインを選択するか、または新しいドメインを作成します。

    Sun Management Center ドメインの作成方法については、Sun Management Center のマニュアルを参照してください。

  3. プルダウンメニューから「編集」?「オブジェクトの作成」の順に選択します。

  4. 「ノード」タブを選択します。

  5. 「監視ツール」プルダウンリストから、「エージェントホスト」を選択します。

  6. 「ノードラベル」および「ホスト名」テキストフィールドにクラスタノードの名前 (phys-schost-1 など) を入力します。

    「IP」テキストフィールドは空白のままにしておきます。「説明」テキストフィールドはオプションです。

  7. 「ポート」テキストフィールドに、Sun Management Center エージェントマシンのインストール時に選択したポート番号を入力します。

  8. 「了解」をクリックします。

    ドメインに Sun Management Center エージェントホストオブジェクトが作成されます。

次の手順

Sun Cluster モジュールを読み込みます。「SPARC: Sun Cluster モジュールを読み込む」に進みます。

注意事項

クラスタ全体に対して Sun Cluster モジュールの監視および構成機能を使用するのに必要なクラスタノードホストオブジェクトは、1 つだけです。ただし、そのクラスタノードが利用不能になると、ホストオブジェクトを通じてクラスタと接続することもできなくなります。したがって、クラスタに再接続するには、別のクラスタノードホストオブジェクトが必要となります。

ProcedureSPARC: Sun Cluster モジュールを読み込む

次の手順を実行して、クラスタ監視機能を起動します。

  1. Sun Management Center のメインウィンドウで、クラスタノードのアイコンを右クリックします。

    プルダウンメニューが表示されます。

  2. 「モジュールの読み込み」を選択します。

    「モジュールの読み込み」ウィンドウに、利用可能な各 Sun Management Center モジュールと、そのモジュールが現在読み込まれているかどうかが表示されます。

  3. 「Sun Cluster」を選択します。 「了解」をクリックします。

    「モジュールの読み込み」ウィンドウに、選択したモジュールの現在のパラメータ情報が表示されます。

  4. 「了解」をクリックします。

    数分後、そのモジュールが読み込まれます。Sun Cluster アイコンが「詳細」ウィンドウに表示されます。

  5. Sun Cluster モジュールが読み込まれていることを確認します。

    「オペレーティングシステム」カテゴリで、次のいずれかの方法で Sun Cluster サブツリーを展開します。

    • ウィンドウ左側のツリー階層で、カーソルを Sun Cluster モジュールのアイコンに合わせ、マウスのセレクトボタンをクリックします。

    • ウィンドウ右側のトポロジ表示領域で、カーソルを Sun Cluster モジュールのアイコンに合わせ、マウスのセレクトボタンをダブルクリックします。

参照

Sun Management Center の使用方法については、Sun Management Center のマニュアルを参照してください。

次の手順

Sun 以外のアプリケーションをインストールし、リソースタイプを登録し、リソースグループを設定し、データサービスを構成します。アプリケーションソフトウェアに付属のドキュメント、および『Sun Cluster Data Services Planning and Administration Guide for Solaris OS』 を参照してください。