Sun Cluster のシステム管理 (Solaris OS 版)

ProcedureHitachi TrueCopy 複製グループを構成する

始める前に

まず、主クラスタの共有ディスクに Hitachi TrueCopy デバイスグループを構成します。この構成情報は、Hitachi アレイへのアクセス権を持つ各クラスタノードの /etc/horcm.conf ファイルに指定します。 /etc/horcm.conf ファイルを構成する方法についての詳細は、『Sun StorEdge SE 9900 V Series Command and Control Interface User and Reference Guide』を参照してください。


注意 – 注意 –

作成する Sun Cluster デバイスグループ (Solaris Volume Manager、Veritas Volume Manager、ZFS、または raw ディスク) の名前は、複製されたデバイスグループと同じ名前にしてください。


  1. ストレージアレイに接続されたすべてのノードで、スーパーユーザーになるか、RBAC の承認 solaris.cluster.modify を提供する役割になります。

  2. /etc/services ファイルに horcm エントリを追加します。


    horcm  9970/udp

    新しいエントリのポート番号とプロトコル名を指定します。

  3. /etc/horcm.conf ファイルに Hitachi TrueCopy デバイスグループの構成情報を指定します。

    手順については、TrueCopy ソフトウェアに付属するマニュアルを参照してください。

  4. すべてのノード上で horcmstart.sh コマンドを実行することにより、TrueCopy CCI デーモンを起動します。


    # /usr/bin/horcmstart.sh
  5. まだ複製のペアを作成していない場合は、この時点で作成します。

    paircreate コマンドを使用して、希望のフェンスレベルを持つ複製のペアを作成します。複製のペアの作成方法の手順については、TrueCopy のマニュアルを参照してください。

  6. 複製されたデバイスを使用して構成された各ノード上で、pairdisplay コマンドを使用することでデータ複製が正しく設定されていることを確認します。 ASYNC の fence_level を持つ Hitachi TrueCopy または Hitachi Universal Replicator デバイスグループは、システムの他のデバイスと ctgid を共有することはできません。


    # pairdisplay -g group-name
    Group PairVol(L/R) (Port#,TID,LU),Seq#,LDEV#,P/S,Status,Fence,Seq#,P-LDEV# M 
    group-name pair1(L) (CL1-C , 0, 9) 54321   58..P-VOL PAIR NEVER ,12345 29   -
    group-name pair1(R) (CL1-A , 0, 29)12345   29..S-VOL PAIR NEVER ,----- 58   -
  7. すべてのノードが複製グループをマスターできることを確認します。

    1. どのノードに主複製が含まれ、どのノードに二次複製が含まれているかを判別するには、pairdisplay コマンドを使用します。


      # pairdisplay -g group-name
      Group PairVol(L/R) (Port#,TID,LU),Seq#,LDEV#,P/S,Status,Fence,Seq#,P-LDEV# M 
      group-name pair1(L) (CL1-C , 0, 9) 54321   58..P-VOL PAIR NEVER ,12345 29   -
      group-name pair1(R) (CL1-A , 0, 29)12345   29..S-VOL PAIR NEVER ,----- 58   -

      P-VOL 状態のローカル (L) デバイスを持つノードには主複製が含まれ、S-VOL 状態のローカル (L) デバイスを持つノードには二次複製が含まれます。

    2. 二次ノードをマスターにするには、二次複製が含まれるノード上で horctakeover コマンドを実行します。


      # horctakeover -g group-name
      

      次の手順に進む前に、初期データコピーが完了するのを待ちます。

    3. horctakeover を実行したノードが、この時点で、P-VOL 状態のロー カル (L) デバイスを持っていることを確認します。


      # pairdisplay -g group-name
      Group PairVol(L/R) (Port#,TID,LU),Seq#,LDEV#,P/S,Status,Fence,Seq#,P-LDEV# M 
      group-name pair1(L) (CL1-C , 0, 9) 54321   58..S-VOL PAIR NEVER ,12345 29   -
      group-name pair1(R) (CL1-A , 0, 29)12345   29..P-VOL PAIR NEVER ,----- 58   -
    4. もとは主複製が含まれていたノード上で horctakeover コマンドを実行します。


      # horctakeover -g group-name
      
    5. pairdisplay コマンドを実行することで、主ノードが元の構成に戻ったことを確認します。


      # pairdisplay -g group-name
      Group PairVol(L/R) (Port#,TID,LU),Seq#,LDEV#,P/S,Status,Fence,Seq#,P-LDEV# M 
      group-name pair1(L) (CL1-C , 0, 9) 54321   58..P-VOL PAIR NEVER ,12345 29   -
      group-name pair1(R) (CL1-A , 0, 29)12345   29..S-VOL PAIR NEVER ,----- 58   -
次の手順

「Hitachi TrueCopy を使用して DID デバイスを複製用に構成する」の手順に従って、複製されたデバイスの構成を続けます。