Sun Cluster のシステム管理 (Solaris OS 版)

Procedureグローバルクラスタ内に非投票ノードを作成する

  1. 非投票ノードを作成するグローバルクラスタノードでスーパーユーザーになります。

    大域ゾーンで作業してください。

  2. Solaris 10 OS の場合、各ノードでサービス管理機能 (Service Management Facility、SMF) 用のマルチユーザーサービスがオンラインであることを確認します。

    ノードのサービスがまだオンラインでない場合は、次のステップに進む前に状態がオンラインに変わるまで待ちます。


    phys-schost# svcs multi-user-server node
    STATE          STIME    FMRI
    online         17:52:55 svc:/milestone/multi-user-server:default
  3. 新しいゾーンを構成、インストール、および起動します。


    注 –

    グローバルクラスタの非投票ノードでリソースグループ機能をサポートするには、autoboot プロパティーを true に設定にします。


    Solaris のマニュアルの手順に従ってください。

    1. 『Solaris のシステム管理 (Solaris コンテナ : 資源管理と Solaris ゾーン)』の第 18 章「非大域ゾーンの計画と構成 (手順)」の手順を実行します。

    2. 『Solaris のシステム管理 (Solaris コンテナ : 資源管理と Solaris ゾーン)』「ゾーンのインストールと起動」の手順を実行します。

    3. 『Solaris のシステム管理 (Solaris コンテナ : 資源管理と Solaris ゾーン)』「ゾーンの起動方法」の手順を実行します。

  4. ゾーンが ready 状態であることを確認します。


    phys-schost# zoneadm list -v
    ID  NAME     STATUS       PATH
     0  global   running      /
     1  my-zone  ready        /zone-path
    
  5. ip-type プロパティーが exclusive に設定されている完全ルートゾーンの場合: ゾーンで論理ホスト名リソースをホストする可能性がある場合は、大域ゾーンからメソッドディレクトリをマウントするファイルシステムリソースを構成します。


    phys-schost# zonecfg -z sczone
    zonecfg:sczone> add fs
    zonecfg:sczone:fs> set dir=/usr/cluster/lib/rgm
    zonecfg:sczone:fs> set special=/usr/cluster/lib/rgm
    zonecfg:sczone:fs> set type=lofs
    zonecfg:sczone:fs> end
    zonecfg:sczone> exit
    
  6. (省略可能) 共有 IP ゾーンでは、プライベート IP アドレスとプライベートホスト名をゾーンに割り当てます。

    次のコマンドは、クラスタのプライベート IP アドレスの範囲から、使用可能な IP アドレスを選択し、割り当てます。またこのコマンドは、指定されたプライベートホスト名、またはホスト別名をゾーンに割り当て、割り当てられたプライベート IP アドレスにそれをマッピングします。


    phys-schost# clnode set -p zprivatehostname=hostalias node:zone
    
    -p

    プロパティーを指定します。

    zprivatehostname=hostalias

    ゾーンプライベートホスト名、またはホスト別名を指定します。

    node

    ノードの名前。

    zone

    グローバルクラスタの非投票ノードの名前。

  7. 初期内部ゾーン構成を実行します。

    『Solaris のシステム管理 (Solaris コンテナ : 資源管理と Solaris ゾーン)』「初期内部ゾーン構成を実行する」の手順に従います。次のどちらかの方法を選択します。

    • ゾーンにログインします。

    • /etc/sysidcfg ファイルを使用します。

  8. 非投票ノードで、nsswitch.conf ファイルを変更します。

    これらの変更により、クラスタ固有のホスト名と IP アドレスの検索をゾーンが解決できるようになります。

    1. ゾーンにログインします。


      phys-schost# zlogin -c zonename
      
    2. 編集するため /etc/nsswitch.conf ファイルを開きます。


      sczone# vi /etc/nsswitch.conf
      
    3. hosts エントリと netmasks エントリのルックアップの先頭に、cluster スイッチを追加し、その後に files スイッチを追加します。

      変更されたエントリは次のようになるはずです。


      …
      hosts:      cluster files nis [NOTFOUND=return]
      …
      netmasks:   cluster files nis [NOTFOUND=return]
      …
    4. ほかのすべてのエントリでは、files スイッチが、エントリに一覧表示される最初のスイッチになるようにする必要があります。

    5. ゾーンを終了します。

  9. 排他的 IP ゾーンを作成した場合は、そのゾーン上の /etc/hostname.interface ファイルごとに IPMP グループを構成します。

    ゾーン内のデータサービストラフィックに使用されているパブリックネットワークアダプタごとに、IPMP グループを設定します。この情報は、大域ゾーンから継承されません。クラスタでの IPMP グループの設定については、『Sun Cluster ソフトウェアのインストール (Solaris OS 版)』「パブリックネットワーク」を参照してください。

  10. ゾーンにより使用されるすべての論理ホスト名リソースの名前とアドレスのマッピングを設定します。

    1. 名前とアドレスのマッピングを、ゾーン上の /etc/inet/hosts ファイルに追加します。

      この情報は、大域ゾーンから継承されません。

    2. ネームサーバーを使用している場合は、名前とアドレスのマッピングを追加します。