Sun Cluster のシステム管理 (Solaris OS 版)

Sun Cluster Manager ソフトウェアの起動

Sun Cluster Manager グラフィカルユーザーインタフェース (Graphical User Interface、GUI) は、Sun Cluster ソフトウェアをさまざまな面から簡単に管理する方法を提供します。詳細については、Sun Cluster Manager のオンラインヘルプを参照してください。

クラスタを起動すると、Sun Java Web コンソールと共通エージェントコンテナの両方が起動します。Sun Java Web コンソールと共通エージェントコンテナが実行されていることを確認するには、この手順のすぐあとの障害追跡のセクションを参照してください。

ProcedureSun Cluster Manager を起動する

この手順では、クラスタ上で Sun Cluster Manager を起動する方法を示します。

  1. Sun Cluster Manager にアクセスするときに、クラスタノードの root のユーザー名とパスワードを使用するか、異なるユーザー名とパスワードを設定するかを決定します。

    • クラスタノードのルートのユーザー名を使用して Sun Cluster Manager にアクセスする場合は、手順 5 に進みます。

    • 別のユーザー名とパスワードを設定する場合は、手順 3 に進んで Sun Cluster Manager ユーザーアカウントを設定します。

  2. クラスタノード上にインストールするクラスタノード上でスーパーユーザーになります。

  3. Sun Cluster Manager 経由でクラスタにアクセスするためのユーザーアカウントを作成します。

    useradd(1M) コマンドを使用して、ユーザーアカウントをシステムに追加します。root システムアカウントを使用しない場合、Sun Cluster Manager にアクセスするには、少なくとも 1 つのユーザーアカウントを設定する必要があります。Sun Cluster Manager のユーザーアカウントは、Sun Cluster Manager だけで使用されます。これらのアカウントは、Solaris OS システムのユーザーアカウントとの関連はありません。RBAC の役割を作成し、それをユーザーアカウントに割り当てる方法については、「Sun Cluster 管理権限プロファイルによる RBAC 役割の作成と割り当て」を参照してください。


    注 –

    ノードにユーザーアカウントが設定されていない場合、そのユーザーはそのノードからは SunPlex Manager 経由でクラスタにアクセスできません。また、アクセス権を持っている別のクラスタノードからも、そのノードを管理することはできません。


  4. (省略可能) 追加するユーザーアカウントごとに 手順 3 を繰り返します。

  5. 管理コンソール、またはクラスタの外部に存在する他のマシンから、ブラウザを起動します。

  6. ブラウザのディスクとメモリーキャッシュのサイズが、0 より大きな値に設定されていることを確認します。

  7. ブラウザで Java および Javascript が有効になっていることを確認します。

  8. ブラウザから、クラスタ内の任意のノード上にある Sun Cluster Manager のポートに接続します。

    デフォルトのポート番号は 6789 です。


    https://node:6789/
    
  9. Web ブラウザにより提示されたすべての証明書を受け入れます。

    Java Web Console ログインページが表示されます。

  10. Sun Cluster Manager にアクセスするユーザーのユーザー名とパスワードを入力します。

  11. Log In」ボタンをクリックします。

    Java Web Console のアプリケーション起動ページが表示されます。

  12. Systems カテゴリの下の Sun Cluster Manager リンクをクリックします。

  13. Web ブラウザにより提示されたすべての追加の証明書を受け入れます。

  14. Sun Cluster Manager に接続できない場合は、次のサブステップを実行して、Solaris のインストール中に制限されたネットワークプロファイルが選択されたかどうかを判別し、Java Web コンソールサービスへの外部アクセスを復元します。

    Solaris のインストール中に制限されたネットワークプロファイルを選択すると、Sun Java Web コンソールサービスの外部アクセスは制限されます。このネットワークは、Sun Cluster Manager GUI を使用するために必要です。

    1. Java Web コンソールサービスが制限されているかどうかを調べます。


      # svcprop /system/webconsole:console | grep tcp_listen
      

      tcp_listen プロパティーの値が true でない場合、Web コンソールサービスは制限されます。

    2. Java Web Console サービスへの外部アクセスを復元します。


      # svccfg
      svc:> select system/webconsole
      svc:/system webconsole> setprop options/tcp_listen=true
      svc:/system/webconsole> quit
      # /usr/sbin/smcwebserver restart
      
    3. サービスが使用可能になっていることを確認します。


      # netstat -a | grep 6789
      

      サービスが使用可能な場合、コマンド出力により 6789 のエントリが返されます。これは Java Web コンソールへの接続に使用されるポート番号です。

注意事項

この手順の実行後に Sun Cluster Manager に接続できない場合、/usr/sbin/smcwebserver status を入力して、Sun Java Web コンソールが実行されているかどうかを調べます。Sun Java Web コンソールが実行されていない場合、/usr/sbin/smcwebserver start を入力して手動で起動します。それでも Sun Cluster Manager に接続できない場合は、usr/bin/cacoadm status を入力して、共通エージェントコンテナが実行されているかどうかを調べます。共通エージェントコンテナが実行されていない場合は、/usr/sbin/cacoadm start を入力して手動で起動します。