リソースタイプ登録 (RTR) ファイルは、Resource Group Manager (RGM) の制御下で動作する高可用性リソースタイプについて記述された ASCII テキストファイルです。 RTR ファイルは、クラスタ設定にリソースタイプを登録するための入力ファイルとして scrgadm コマンドにより使用されます。Instant Messaging RTR ファイル SUNW.iim は、HA の設定時に、SUNWiimsc パッケージをインストールすると作成されます。
ここでは、このファイルの管理方法について説明します。次の節が含まれます。
次の表には、Instant Messaging に固有の Instant Messaging RTR ファイル (SUNW.iim) の拡張プロパティーのリストを示します。
表 3–10 SUNW.iim の拡張プロパティー
拡張プロパティー |
デフォルト |
説明 |
---|---|---|
Server_Root |
設定ファイルおよびバイナリの格納にローカルディスクを使用している場合: im_svr_base 設定ファイルおよびバイナリの格納に共有ディスクを使用している場合: /global/im/im_svr_base |
Instant Messaging サーバーのインストールディレクトリの絶対パスを定義します。デフォルトでは、Solaris の im_svr_base は /opt/SUNWiim です。 |
Confdir_list |
なし |
Instant Messaging 設定の絶対パスを定義します。この値は、SUNWiimsc のインストール時に設定されます。 |
Monitor_retry_count |
4 |
プロセスモニター機能 (PMF) が、障害モニターが稼働していないことを検出した場合に、障害モニターの再起動を試みる回数を定義します。 |
Monitor_retry_interval |
2 (分) |
PMF により障害モニターの再起動が試みられる時間間隔 (単位は分) |
Probe_timeout |
30 (秒) |
Sun Cluster による探索で、Instant Messaging への接続が成功するまでの待機時間 (単位は秒) |
Failover_enabled |
True |
設定した再試行間隔 (retry_interval) の間に設定した再試行回数 (retry_count) を超えた場合、別のノードにフェイルオーバーするかどうかを決定します。再試行およびその他のパラメータの詳細は、『Sun Cluster Reference Manual for Solaris OS』を参照してください。 |
Instant Messaging RTR ファイル (SUNW.iim) の拡張プロパティー値をいくつか変更して、HA 環境を設定できます。拡張プロパティーは、リソースタイプに固有のプロパティーです。これらのプロパティーは、同タイプのすべてのリソースに継承されます。Instant Messaging 拡張プロパティーについては、「Instant Messaging RTR ファイルのパラメータ」を参照してください。
リソースタイプ登録ファイルの内容および拡張プロパティー値のカスタマイズ方法の詳細は、『Sun Cluster Reference Manual for Solaris OS』の rt_reg および property_attributes に関する解説を参照してください。