まず、調査と分析を行なって、プロジェクトの必要要件を明確にする必要があります。次に、明確で評価可能な目標を決定します。プロジェクトに直接関与しない人員でも理解可能な形で目標を設定し、プロジェクトの評価方法も明確にしておきます。
プロジェクト目標は、すべての利害関係者によって承認される必要があります。プロジェクト目標は、プロジェクトの成功を見きわめるために、実装後の検査で計測される必要があります。
現在要求されている許容量を決定するだけでなく、計画できる時間枠内で将来必要とされる能力も算出しておく必要があります。拡張のスケジュールは、通常 12 か月から 18 か月です。拡張の例外と利用率特性の変化を考慮して、拡張を検討する必要があります。
ユーザー数とメッセージの数の増加に対応して、容量計画のガイドラインを策定する必要があります。さまざまなサーバーのメッセージトラフィックの増大、全体のユーザー数の増加、メールボックスサイズの拡大、カレンダのアポイントメントの増加などを計画に含める必要があります。収容ユーザー数の増加に伴い、その間の利用率特性も変化します。配備目標 (そして配備設計) は、将来に向けても実現可能なように、状況に応じて対応できるものでなければなりません。
アーキテクチャーが将来の拡張を容易に吸収できるよう設計しておくのが理想的です。たとえば、Communications Services 自体に論理名を使用します。詳細については、「論理サービス名の使用」を参照してください。稼働段階に入ったら、配備状態を監視して、配備ニーズがいつどのように増加しているかを認識することも重要です。
総所有コスト (TCO) もまた、許容量の計画に影響を与える要素です。これには、Communications Services の配備で選択するハードウェアが含まれます。次の表で、数を多くした小規模なハードウェアシステム、または少数の大規模ハードウェアシステムのどちらを配備するかに関しての検討項目をまとめています。
表 2–1 総所有コスト (TCO) の検討