Sun Java System Communications Services 6 2005Q4 配備計画ガイド

水平方向のスケーラビリティー戦略

スケーラビリティーは、コンピュータ資源を最高の費用効率で利用し、ピーク時の作業負荷を処理し、ビジネスの拡大に対応してすばやくインフラストラクチャーを拡張する必要がある組織に不可欠です。次の点に注意してください。

2 層アーキテクチャーに配備する場合、Communications Services 製品は水平方向に非常に効果的なスケーリングが可能です。各機能要素は、特定の層に増設マシンを追加することにより、増大する負荷をサポートすることができます。

フロントエンドサービスとバックエンドサービスのスケーリング

実際には、フロントエンドサービスとバックエンドサービスのスケーリングは若干異なります。

層 1 の要素の場合、フロントエンドへのトラフィックが現在の容量を超えて増加したときにスケーリングプロセスを開始します。比較的低コストのマシンを追加し、これらのマシン全体の負荷分散を追加します。この結果、ロードバランサにシステムの全体負荷、サービスの分散、およびスケーラビリティー要求の指示をすることにより、層 1 の各サービス機能に優先付けをすることができます。

層 2 の要素の場合、バックエンドサービスがユーザー容量またはデータ容量を超過したときにスケーリングプロセスを開始します。一般的な基準としては、層 1 のサービスの負荷容量のちょうど 2 倍以下に対応できるように層 2 のサービスを設計します。

たとえば、5,000 ユーザー用に設計したアーキテクチャーの場合、層 1 のフロントエンドサービスは 5,000 ユーザーをサポートするように設計されています。バックエンドサービスは、この 2 倍の 10,000 ユーザーに対応できるように設計します。システム容量が 5,000 ユーザーを超えている場合は、フロントエンドサービスを水平方向に拡大することができます。全体容量が 5,000 ユーザーに到達している場合は、バックエンドサービスを対応できるように拡大することができます。このような設計により、ユーザーに関してでも、スループットに関してでも、柔軟に拡大できるようになります。