移行を有効にするには、Communications Express を設定する必要があります。
移行に必要な設定パラメータは、管理者が手動で指定する必要があります。
表 7-1 は、移行ユーティリティーが使用する設定ファイルを一覧表示しています。
表 8–1 設定ファイルと各ファイルの目的
ファイル名 |
説明 |
---|---|
migrate.properties |
データを PAB からアドレス帳サーバーに移行するために必要なパラメータが含まれています。これらのパラメータについては、「設定後の手順」を参照してください。 |
uwcauth.properties |
移行が必要かどうかを判定するために、移行ユーティリティーによって参照されます。 移行ツールは、pab_mig_required の値を確認します。この値が true の場合は、動的移行が実行されます。 |
uwcconfig.properties |
管理者はログレベルを指定して、障害追跡のためにロギングを有効にすることができます。デフォルトでは、このパラメータは無効になっています。 |
runMigrate.sh (バッチ移行でのみ有効) |
このスクリプトは必要な変数を設定し、次の 3 つの引数で java プログラム MigratePab を呼び出します。 # migrate.properties ファイルの絶対パス。デフォルトパスは、次のように設定されています。../WEB-INF/config/migrate.properties # uwcauth.properties およびその他の設定ファイルがある設定ディレクトリの絶対パス。デフォルトパスは、次のように設定されています。../WEBINF/config # ユーザーの inetDomainBaseDN。 このファイルは、必要なパスと引数を示すように適切に編集する必要があります。 |
xlate-pabperson.xml (「設定後の手順」) xlate-pabgroup.xml (「設定後の手順」) |
移行ユーティリティーは、Communications Express のアドレス帳 API を内部的に使用して、Messenger Express の PAB からデータを読み込みます。 |
ユーザーのメールホストに応じて、表 7-2 に一覧表示されている PAB 設定エントリが取得され、PAB サーバーへの接続が確立されます。
表 8–2 PAB 移行用に設定可能な migrate.properties 内のパラメータ
パラメータ |
デフォルト値 |
説明 |
---|---|---|
hostname.pabldappoolmin |
4 |
PAB LDAP 用に作成される LDAP ユーザー接続の最小数を指定します。 |
hostname.pabldappoolmax |
20 |
PAB LDAP用 に作成される LDAP ユーザー接続の最大数を指定します。 |
hostname.pabldappooltimeout |
50 |
LDAP 接続がタイムアウトするまでの秒数を指定します。 |
hostname.alwaysusedefaulthost |
1 |
PAB URI で指定したユーザーの PAB ホストを使用するか、または保持するリストから最初の完全修飾 PAB ホスト名を使用するかを指定します。 1 に設定すると、PAB エントリの取得に最初の完全修飾 PAB ホストが使用されます。 |
delete_pabentry |
0 |
移行の正常終了後に PAB エントリおよび PAB URI を削除できるようにします。 |
maxthreads |
10 |
移行のスレッド数を指定します。 |
mailhost.pabhosts |
メールホスト名は、PAB エントリが存在する PAB ホストのリストに割り当てられます。 |
PAB ホストのリストを指定します。 |
mailhost.pabports |
PAB ホストのポート番号を指定します。 |
|
mailhost.pabbinddns |
PAB のバインド DN を指定します。 |
|
mailhost.pabpasswds |
PAB にバインドしているユーザーのパスワードを指定します。 |
|
<pabhost.pabport\>.abhostport=< abldaphost\>:<abldapport\> |
migrate.properties ファイル内のルックアップテーブルで使用可能な pabhost および pabport エントリを指定します。 このパラメータでは、<pabhost.pabport\> がソースディレクトリインスタンスを示し、<abldaphost\> と <abldaport\> が PAB データを移行する必要があるターゲットディレクトリインスタンスを示します。 |
表 8–3 連絡先のフィールドマッピング
PAB |
アドレス帳 |
---|---|
cn |
DisplayName |
sn |
sn |
givenName |
givenName |
telephonenumber |
piPhone1Type:work piPhone1: |
homephone |
piPhone2Type:home piPhone2; |
pager |
piPhone4Type:pager piPhone4: |
mobile |
piPhone3Type:mobile piPhone3: |
facsimiletelephonenumber |
piPhone5Type:fax piPhone5: |
|
piEmail2Type:home piEmail1: |
mailalternateaddress |
piEmail2Type:work piEmail2: |
postoffice+street |
homePostalAddress |
l |
homecity |
st |
homeState |
postalcode |
homePostalCode |
co |
homeCountry |
labeleduri |
piWebsite1 |
description |
description |
memberofpab |
memberOfPIBook |
memberofpabgroup |
memberOfOIGroup |
表 8–4 グループのフィールドマッピング
PAB |
アドレス帳 |
---|---|
cn |
displayName |
description |
description |
メールを受信するには、表 7-5 で説明されているパラメータを定義する必要があります。
表 8–5 PAB 移行電子メールパラメータ
パラメータ |
デフォルト値 |
説明 |
---|---|---|
emailReqd |
True |
PAB データが正常に移行された後、メールを送信できるようにします。 設定可能な値は、「True」および「False」です。 |
smtphost |
ローカルメールホスト 例: budgie.siroe.com |
SMTP リレーホスト名を指定します。 |
smtpport |
25 |
SMTP リレーポートを指定します。 |
mailsubject |
PAB 移行状態 |
メールの件名を指定します。 |
from |
admin@hostname |
送信者の名前を指定します。 |
最初のログイン中に PAB データの移行が開始されること、そのため初期セッション中にアドレス帳データを参照できなくなることを通知する電子メールを、管理者がすべてのユーザーに送信することをお勧めします。その後 2、3 日してもユーザーがデータを見ることができなくなった場合は、管理者に連絡する必要があります。