ここで例に示す CONVERSIONS マッピングと変換ルールのセットを使うと、架空のチャネル tcp_docuprint に送られた GIF、JPEG、BITMAP ファイルが自動的に PostScript に変換されます。変換の際には架空の /usr/bin/ps-converter.sh が使用されることもあります。この例には、WordPerfect 5.1 ファイルを Microsoft Word ファイルに変換するルールも含まれています。
CONVERSIONS  
    IN-CHAN=*;OUT-CHAN=tcp_docuprint;CONVERT    Yes
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out-chan=ims-ms; in-type=application; in-subtype=wordperfect5.1; out-type=application; out-subtype=msword; out-mode=block; command="/bin/doc-convert -in=wp -out=msw ’INPUT_FILE’ ’OUTPUT_FILE’" out-chan=tcp_docuprint; in-type=image; in-subtype=gif; out-type=application; out-subtype=postscript; out-mode=text; command="/bin/ps-convert -in=gif -out=ps ’INPUT_FILE’ ’OUTPUT_FILE’" out-chan=tcp_docuprint; in-type=image; in-subtype=jpeg; out-type=application; out-subtype=postscript; out-mode=text; command="/bin/ps-convert -in=jpeg -out=ps ’INPUT_FILE’ ’OUTPUT_FILE’" out-chan=tcp_docuprint; in-type=image; in-subtype=bitmap; out-type=application; out-subtype=postscript; out-mode=text; command="/bin/ps-convert -in=bmp -out=ps ’INPUT_FILE’ ’OUTPUT_FILE’"  | 
変換パラメータを次に示します。
表 13–6 変換パラメータ| 
 パラメータ  | 
 説明  | 
|---|---|
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 指定用パラメータ (変換する前にメッセージを照合するパラメータを指定)  | 
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 OUT-CHAN,OUT-CHANNEL  | 
 変換用に照合するチャネルを出力します (ワイルドカード使用可)。このエントリで指定した変換は、メッセージが指定したチャネルに送信される場合にのみ実行されます。  | 
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 IN-CHAN,IN-CHANNEL  | 
 変換用に照合するチャネルを入力します (ワイルドカード使用可)。このエントリで指定した変換は、メッセージが指定したチャネルから送信される場合にのみ実行されます。  | 
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 IN-TYPE  | 
 変換用に照合する MIME タイプを入力します (ワイルドカード使用可)。このエントリで指定した変換は、このフィールドが本文部分の MIME タイプに一致した場合にのみ実行されます。  | 
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 IN-SUBTYPE  | 
 変換用に照合する MIME サブタイプを入力します (ワイルドカード使用可)。このエントリで指定した変換は、このフィールドが本文部分の MIME サブタイプに一致した場合にのみ実行されます。  | 
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 IN-PARAMETER-NAME-n  | 
 変換用に照合する MIME Content-Type パラメータ名を入力します。n = 0, 1, 2, ... です。このパラメータを IN-PARAMETER-VALUE-n とともに使用すると、名前と値からパラメータを特定できます。  | 
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 IN-PARAMETER-VALUE-n  | 
 対応する IN-PARAMETER-NAME の MIME Content-Type パラメータ値を入力して変換用に照合します。このエントリで指定した変換は、このフィールドが本文部分の Content-Type パラメータリストの対応するパラメータに一致した場合にのみ実行されます。ワイルドカードを使用できます。  | 
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 IN-PARAMETER-DEFAULT-n  | 
 パラメータがない場合に、MIME Content-Type パラメータのデフォルト値を入力します。本文部分に IN-PARAMETER-VALUE- n が指定されていない場合に、このパラメータのテストのデフォルト値として使用されます。  | 
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 IN-DISPOSITION  | 
 変換用に照合する MIME Content-Disposition を入力します。  | 
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 IN-DPARAMETER-NAME-n  | 
 変換用に照合する MIME Content-Disposition パラメータ名を入力します。n = 0, 1, 2, ... です。このパラメータを IN-DPARAMETER-VALUE-n とともに使用すると、名前と値からパラメータを特定できます。  | 
| 
 IN-DPARAMETER-VALUE-n  | 
 対応する IN-DPARAMETER-NAME の MIME Content-Disposition パラメータ値を入力して変換用に照合します。このエントリで指定した変換は、このフィールドが本文部分の Content-Disposition: パラメータリストの対応するパラメータに一致した場合にのみ実行されます。ワイルドカードを使用できます。  | 
| 
 IN-DPARAMETER-DEFAULT-n  | 
 パラメータがない場合に、MIME Content-Disposition パラメータのデフォルト値を入力します。本文部分に IN-DPARAMETER-VALUE- n が指定されていない場合に、このパラメータのテストのデフォルト値として使用されます。  | 
| 
 IN-DESCRIPTION  | 
 変換用に照合する MIME Content-Description を入力します。  | 
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 IN-SUBJECT  | 
 封入する MESSAGE/RFC822 部分から Subject (件名) を入力します。  | 
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 TAG  | 
 メーリングリスト CONVERSION_TAG パラメータで設定されているタグを入力します。  | 
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 出力パラメータ (本文部分の変換後の出力設定を指定)  | 
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 OUT-TYPE  | 
 MIME タイプが入力タイプと異なる場合に、MIME タイプを出力します。  | 
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 OUT-SUBTYPE  | 
 MIME サブタイプが入力サブタイプと異なる場合に、MIME サブタイプを出力します。  | 
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 OUT-PARAMETER-NAME-n  | 
 MIME Content-Type パラメータ名を出力します。n = 0, 1, 2, ... です。  | 
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 OUT-PARAMETER-VALUE-n  | 
 OUT-PARAMETER-NAME-n に対応する MIME Content-Type パラメータの値を出力します。  | 
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 PARAMETER-COPY-n  | 
 本文入力部分の Content-Type パラメータリストから本文出力部分の Content-Type: パラメータリストにコピーする Content-Type パラメータのリストです。n = 0, 1, 2... です。IN-PARAMETER-NAME-n 句で一致した MIME パラメータ名と同じパラメータ名を使用してコピーします。  | 
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 OUT-DISPOSITION  | 
 MIME Content-Description が入力 MIME Content-Disposition と異なる場合に、MIME Content-Disposition を出力します。  | 
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 OUT-DPARAMETER-NAME-n  | 
 MIME Content-Disposition パラメータ名を出力します。n = 0, 1, 2... です。  | 
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 OUT-DPARAMETER-VALUE-n  | 
 OUT-DPARAMETER-NAME-n に対応する MIME Content-Disposition パラメータの値を出力します。  | 
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 DPARAMETER-COPY-n  | 
 本文入力部分の Content-Disposition: パラメータリストから本文出力部分の Content-Disposition: パラメータリストにコピーする Content-Disposition: パラメータのリストです。n = 0, 1, 2... です。IN-PARAMETER-NAME-n 句で一致したMIME パラメータ名をコピーする引数とします。引数にはワイルドカードを使用できます。特に、* という引数を使用すると、元の Content-Disposition: パラメータはすべてコピーされます。  | 
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 OUT-DESCRIPTION  | 
 MIME Content-Description が入力 MIME Content-Description と異なる場合に、MIME Content-Description を出力します。  | 
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 OUT-MODE  | 
 変換ファイルを読み取って保存するモードです。BLOCK (バイナリ形式および実行型形式) と TEXT があります。  | 
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 OUT-ENCODING  | 
 メッセージが再組み立てされるときに、変換ファイルに適用するエンコードです。  | 
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 アクションパラメータ (メッセージ部分のアクションを指定)  | 
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 COMMAND  | 
 変換を実行するためのコマンドで、このパラメータは必須です。変換を実行するためのコマンドで、このパラメータは必須です。コマンドが指定されていない場合、このエントリは無視されます。パスの指定には、「\」ではなく「/」を使用します。例: command="D:/tmp/mybat.bat"  | 
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 DELETE  | 
 0 または 1 に設定します。このフラグが設定されている場合は、メッセージ部分が削除されます。(メッセージにこの部分しかない場合は、1 つの空白のテキスト部分に置き換えられる。)  | 
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 RELABEL  | 
 RELABEL=1 では、Output パラメータで指定した MIME ラベルに変更されます。Relabel=0 では何も変更されません。通常、ラベルの変更は間違ったラベルが付いている部分に対して行います (例: Content-type: application/octet-stream から Content-type: application/msword)。これによってユーザーは、その部分をファイルに保存してプログラムで開かなくても、「ダブルクリック」で開くことができます。  | 
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 SERVICE-COMMAND  | 
 SERVICE-COMMAND=command は、MIME メッセージ全体 (MIME ヘッダーと内容本文部分) で動作するサイト提供の手順を実行します。また、ほかの CHARSET-CONVERSION 操作や変換チャネルの操作とは異なり、サービスコマンドは独自で MIME 逆アセンブリ、デコード、再エンコード、および再アセンブリを行います。このフラグが付いていると、変換チャネルの処理中にエントリが無視されます。その代わり、SERVICE-COMMAND エントリは文字セット変換の処理中に実行されます。パスの指定には、「\」ではなく「/」を使用します。例: command="D:/tmp/mybat.bat"  | 
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 情報引き渡しパラメータ (サイト提供プログラムと情報のやりとりを行う)  | 
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 DPARAMETER-SYMBOL-n  | 
 Content-disposition パラメータ値が存在する場合に保存される環境変数。n = 0, 1, 2, ... です。各 DPARAMETER-SYMBOL-n は、Content-Disposition: パラメータリストから順番に (たとえば n=0 は最初のパラメータ、n=2 は 2 番目のパラメータ) 抽出され、指定した環境変数に使用してサイト提供のプログラムを実行します。  | 
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 PARAMETER-SYMBOL-n  | 
 Content-Type パラメータ値が存在する場合に保存される環境変数。n = 0, 1, 2, ... です。各 PARAMETER-SYMBOL-n は、Content-Type: パラメータリストから順番に (たとえば n=0 は最初のパラメータ、n=2 は 2 番目のパラメータ) 抽出され、同じ名前の環境変数に使用してサイト提供のプログラムを実行します。IN-PARAMETER-NAME-n 句で一致した MIME パラメータ名を変換する変数名を引数とします。  | 
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 MESSAGE-HEADER-FILE  | 
 環境変数 MESSAGE_HEADERS で指定したファイルに対してメッセージの元のヘッダーをすべてまたは一部書き込みます。書き込まない場合もあります。1 に設定すると、すぐに本文部分を封入する元のヘッダーは環境変数 MESSAGE_HEADERS で指定したファイルに書き込まれます。2 に設定すると、メッセージの元のヘッダー全体 (最初と最後のメッセージヘッダー) がファイルに書き込まれます。  | 
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 ORIGINAL-HEADER-FILE  | 
 0 または 1 に設定します。1 に設定した場合は、封入する MESSAGE/RFC822 部分の元のヘッダー (本文部分ではない) が環境変数 ORIGINAL_HEADERS で表されるファイルに書き込まれます。  | 
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 OVERRIDE-HEADER-FILE  | 
 0 または 1 に設定します。1 に設定した場合は、MIME ヘッダー行は変換チャネルによって環境変数 OUTPUT_HEADERS から読み取られ、封入する MIME 部分の元のヘッダー行を無視します。  | 
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 OVERRIDE-OPTION-FILE  | 
 OVERRIDE-OPTION-FILE=1 の場合、変換チャネルは OUTPUT_OPTIONS 環境変数のオプションを読み取ります。  | 
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 PART-NUMBER  | 
 ドット文字を伴った整数で、a. b. c... のように表示されます。MIME 本文部分の番号を示します。  |