この章では、Solaris 9 システムに関する情報を収集し、Solaris 9 システムのアーカイブを作成する方法について説明します。
ホスト名を取得します。
hostname |
ホスト ID を取得します。
hostid |
「ホスト ID のエミュレーション」も参照してください。
RPC domainname を取得します。
domainname |
ルートパスワードを取得します。
システムで実行されているソフトウェアを表示します。
ps -ef |
システムで使用されているネットワークを確認します。
ifconfig -a |
/etc/vfstab の内容を表示するなどして、使用されているストレージを表示します。
使用中のローカルディスクストレージの容量を表示します。これによってアーカイブのサイズが決まります。
df -k |
システム上に存在するパッチを調べます。
patchadd -p |
/etc/system の内容を調べます。
インストール済みの Solaris 9 システムのイメージを Flash アーカイブツールを使用して作成し、ゾーンに直接移行することができます。最新の推奨パッチリストどおりに Solaris 9 システムにパッチが適用され、SUNWinst パッケージがインストールされていれば、これらのツールはすでにインストールされています。
ゾーンで実行されるすべてのソフトウェアを備えた完全な構成のイメージを作成できます。このイメージは、ゾーンのインストール時にインストーラによって使用されます。
インストーラの詳細については、例 5–1 を参照してください。
Solaris 9 システムイメージを作成するには、この手順を使用します。この手順例では、ターゲットの Solaris 10 システムにフラッシュアーカイブを配置するために NFS を使用しますが、ほかの方法でファイルを移動することもできます。
この手順を実行するには、大域ゾーン内で大域管理者になる必要があります。
スーパーユーザーまたは Primary Administrator 役割になります。
アーカイブする Solaris 9 システムにログインします。
ディレクトリをルートディレクトリに変更します。
# cd / |
flarcreate を使用して s9-system という名前のフラッシュアーカイブイメージファイルを作成し、そのアーカイブを Solaris 10 システムに配置します。
s9-system # flarcreate -S -n s9-system /net/s10system/export/s9-system.flar Determining which filesystems will be included in the archive... Creating the archive... cpio: File size of "etc/mnttab" has increased by 435 2068650 blocks 1 error(s) Archive creation complete. |
場合によっては、flarcreate が cpio からのエラーを表示することがあります。もっとも多いのは、「File size of etc/mnttab has increased by 33」のようなメッセージです。これらのメッセージがログファイルまたはシステム状態を反映するファイルに関連するものであれば、無視してもかまいません。必ずすべてのエラーメッセージを確認してください。
別の方法を使用してアーカイブを作成することもできます。インストーラは次のアーカイブフォーマットを受け入れることができます。
cpio アーカイブ
gzip で圧縮された cpio アーカイブ
bzip2 で圧縮された cpio アーカイブ
-x xustar (XUSTAR) 形式で作成された pax アーカイブ
ufsdump レベル 0 (完全) バックアップ
また、インストーラは、ファイルのアクセス権、所有権、およびリンクを保存および復元するアーカイブユーティリティーを使用して作成されたファイルのディレクトリを受け入れることができます。たとえば tar ユーティリティーは使用できません。tar はリンクの処理を行わないためです。
詳細は、cpio(1)、pax(1)、bzip2(1)、gzip(1)、および ufsdump(1M) のマニュアルページを参照してください。
スタンドアロンの Solaris 9 システムから新しいシステム上の solaris9 ゾーンにアプリケーションを移行すると、hostid は新しいマシンの hostid に変わります。
場合によっては、アプリケーションが元の hostid に依存しており、アプリケーション構成を更新できないことがあります。このような場合は、元のシステムの hostid を使用するように solaris9 ゾーンを設定することができます。そのためには、「solaris9 ブランドゾーンの構成方法」の説明に従って、zonecfg 属性を設定して hostid を指定します。値としては、元のシステムで hostid コマンドを実行した場合の出力を使用してください。インストール済みゾーンで hostid を表示する場合も、hostid コマンドを使用します。
詳細は、hostid(1) のマニュアルページを参照してください。
zonecfg 属性は、その下にある Solaris 10 システムが sun4v マシン上で稼働している場合でも、uname によって返されるマシン名が sun4u となるように指定するのに使用できます。この設定については、「solaris9 ブランドゾーンの構成方法」に記述されています。