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Sun ONE Directory Server インストールおよびチューニングガイド



本書について

SunTM ONE Directory Server 5.2 は、業界標準の LDAP (Lightweight Directory Access Protocol) に基づいたスケーラブルで強力な分散型ディレクトリサービスです。Sun ONE Directory Server は、Sun の標準に基づくソフトウェアのビジョン、アーキテクチャ、プラットフォーム、および専門技術の総称である Sun ONE (Sun Open Net Environment) の一部として、Services On Demand の構築や導入を目的としたソフトウェアです。

Sun ONE Directory Server は、社内イントラネットや、取引先とのエクストラネット、顧客との窓口となる公共のインターネット上で使用できる、集中・分散型のデータリポジトリを構築するための基盤となります。

このマニュアルの目的

このマニュアルでは、実際の運用環境で使用するための Directory Server のインストール方法について説明します。実際の運用環境において、Directory Server が高パフォーマンスを発揮するには、多くの設定とチューニングを行う必要があります。

Directory Server を評価目的のためだけにインストールし、実際の運用環境で使用しない場合は、第 1 章「Sun ONE Directory Server のインストール」だけをお読みください。

前提条件

導入目的を明確にしてから、実際の運用環境で使用するために Directory Server をインストールしてください。詳細は、『Sun ONE Directory Server Deployment Guide』を参照してください。

表記規則

ここでは、このマニュアルで使用する表記規則について説明します。

クーリエ (固定スペース) : このフォントは、属性名やオブジェクトクラス名を本文中で使用する場合などに、リテラル文字列で使用します。また、URL、ファイル名、および例にも使用します。

イタリック: このフォントは、強調、新出用語、および可変部分 (パス名など実際の値に置き換える必要がある文字列) で使用します。

大なり記号 (>) は、一連のメニューまたはサブメニューの項目を選択するときの区切り文字として使用します。たとえば、「オブジェクト」 >  「新規」 > 「ユーザー」は、「オブジェクト」メニューの「新規」サブメニューにある「ユーザー」項目を選択することを意味 します。



「注」、「注意」、および「ヒント」は、重要な条件または制限を強調するためのものです。必ずこれらの注意事項を読んでから、作業を続けるようにしてください。



デフォルトパスおよびファイル名

Sun ONE Directory Server 製品マニュアルで使用されるパスおよびファイル名の例は、すべて次の 2 つの形式のいずれかです。

  • ServerRoot/... : ServerRoot は Sun ONE Directory Server 製品のディレクトリです。このパスには、Directory Server と Sun ONE 管理サーバーの共有バイナリファイル、およびコマンド行ツールが含まれます。
  • 実際の ServerRoot パスは、使用するプラットフォーム、インストール内容、および設定によって異なります。デフォルトパスは、表 1 に示すように、製品のプラットフォームおよびパッケージによって異なります。

  • ServerRoot/slapd-serverID/... : serverID は、インストールおよび設定時に定義した Directory Server インスタンスの名前です。このパスには、特定のインスタンスに固有のデータベースおよび設定ファイルが含まれます。


  • このマニュアルでは、パスを UNIX 形式のスラッシュ (/) で記述し、コマンドをファイル拡張子を付けずに記述します。Windows ベースの Sun ONE Directory Server を使用している場合は、同等の Windows 形式の円記号 (\) に読み替えてください。通常、Windows システムの実行ファイルには、UNIX 形式の場合と同じ名前に .exe または .bat という拡張子が付いています。



    表 1    デフォルトの ServerRoot パス 

    製品のバージョン

    ServerRoot パス

    Solaris パッケージ1

    /var/mps/serverroot : 設定後、このディレクトリには次の場所へのリンクが含まれる

    • /etc/ds/v5.2 (スタティック設定ファイル)
    • /usr/admserv/mps/admin (Sun ONE 管理サーバーバイナリ)
    • /usr/admserv/mps/console (サーバーコンソールバイナリ)
    • /usr/ds/v5.2 (Directory Server バイナリ)

    Solaris およびその他の UNIX システム上の圧縮アーカイブインストール

    /var/Sun/mps

    Windows システム上の Zip インストール

    C:\Program Files\Sun\MPS

    1

    Solaris オペレーティング環境上で作業している時に、インストールされている Sun ONE Directory Server のバージョンが不確かな場合は、pkginfo コマンドを使用して SUNWdsvu などのキーパッケージの有無を確認してください。たとえば、次のようにします。pkginfo | grep SUNWdsvu

Directory Server インスタンスは、ServerRoot/slapd-serverID/ の下に配置されます。ここで、serverID は作成するインスタンスに指定されたサーバー識別子を表します。たとえば、Directory Server の名前を dirserv にした場合、実際のパスは表 2 に示されるようになります。Directory Server インスタンスを別の場所に作成した場合は、それに対応してパスを変更する必要があります。

表 2    デフォルトの dirserv インスタンスの場所の例 

製品のバージョン

インスタンスの場所

Solaris パッケージ

/var/mps/serverroot/slapd-dirserv

Solaris およびその他の UNIX システム上の圧縮アーカイブインストール

/usr/Sun/mps/slapd-dirserv

Windows システム上の Zip インストール

C:\Program Files\Sun\MPS\slapd-dirserv

Directory Server ツールのダウンロード

サポートされているプラットフォームの一部には、Directory Server にアクセスするためのネイティブツールが用意されています。LDAP ディレクトリサーバーをテストおよび保守するためのその他のツールを入手するには、Sun ONE Directory Server Resource Kit (DSRK) をダウンロードしてください。このソフトウェアは、次の Web サイトから入手できます。

http://wwws.sun.com/software/download/

DSRK ツールのインストール手順およびリファレンスマニュアルは、『Sun ONE Directory Server Resource Kit Tools Reference』を参照してください。

ディレクトリクライアントアプリケーションを開発する場合には、iPlanet Directory SDK for C および iPlanet Directory SDK for Java を同じ Web サイトからダウンロードすることもできます。

さらに、JNDI (Java Naming and Directory Interface) テクノロジは、Java アプリケーションから LDAP および DSML v2 を使用して Directory Server へのアクセスをサポートします。JNDI に関する情報は次の Web サイトから入手できます。

http://java.sun.com/products/jndi/

JNDI チュートリアルには、JNDI の使用方法に関する詳細な説明と事例が記載されています。JNDI チュートリアルは次の Web サイトから入手できます。

http://java.sun.com/products/jndi/tutorial/

推奨参考文献

Sun ONE Directory Server 製品マニュアルには、HTML と PDF の両方の形式で提供される次のドキュメントが含まれています。

その他の有用な情報は、次の Web サイトから入手できます。


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