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Sun ONE Directory Server 5.2 配備ガイド



本書について

SunTM ONE Directory Server 5.2 は、業界標準の LDAP (Lightweight Directory Access Protocol) に基づく強力でスケーラブルな分散ディレクトリサーバーです。Sun ONE Directory Server ソフトウェアは、サービスをオンデマンドで構築、配備するために、Sun の標準に基づくソフトウェアビジョン、アーキテクチャ、プラットフォーム、専門知識を結集した Sun ONE (Sun Open Net Environment) の一部です。

Sun ONE Directory Server は、社内を結ぶイントラネット内、パートナー企業との通信で使用されるエクストラネット上、または顧客からのアクセスを獲得するために一般インターネット 上で使用できる、集中型および分散型データリポジトリ構築のための基盤となります。

このマニュアルの目的

このマニュアルでは、ディレクトリの導入を計画するための基本事項について説明します。ここで提供する情報は、主にディレクトリの責任者、ソリューション設計者、および管理者を対象としています。

このマニュアルは、2 つの部分に分かれています。第 1 部では、スキーマの設計、ディレクトリツリー、トポロジー、レプリケーション、セキュリティ、監視など、ディレクトリの設計概念について説明します。第 2 部では、主な留意点や問題点の理解に役立つ Sun ONE Directory Server 5.2 の配備例と参照用レプリケーションアーキテクチャを示します。

前提条件

このマニュアルを参照する前に、オンラインリリースノートを読み、Sun ONE Directory Server のこのリリースの新機能と機能強化について最新の情報を確認することを強くお勧めします。リリースノートは、次の場所で取得できます。

http://docs.sun.com/doc/816-6703-10/

このマニュアルは、基本的なディレクトリサービスと LDAP の概念に習熟し、Sun ONE Directory Server 製品の基本情報を理解している方を対象に記述されています。これらの情報は、すべて『Sun ONE Directory Server Getting Started Guide』に記載されています。

表記上の規則

ここでは、このマニュアルで使用する表記規則について説明します。

Monospaced font (等倍フォント) : このフォントは、属性およびオブジェクトクラスの名前などを本文中で使用する場合など、リテラル文字列で使用します。また、URL、ファイル名、および例にも使用します。

Italic font (イタリック体) : このフォントは、強調、新出用語、および可変部分 (パス名など実際の値に置き換える必要がある文字列) で使用します。

大なり記号 (>) は、メニューまたはサブメニューの項目名を示すときに、区切り文字として使用されます。たとえば、「オブジェクト」>「新規」>「ユーザー」 は、「オブジェクト」メニューの「新規」サブメニューから「ユーザー」という項目を選択することを意味します。



「注」、「注意」、および「ヒント」は、重要な条件または制限を強調するためのものです。必ずこれらの注意事項を読んでから、作業を続けるようにしてください。



デフォルトのパスとファイル名

Sun ONE Directory Server 製品のマニュアルでは、すべてのパスとファイル名の例は、次の 2 つの形式のいずれかで表記されます。

  • ServerRoot/... : ServerRoot は、Sun ONE Directory Server 製品が格納されているの場所です。このパスには、Directory Server、Sun ONE Administration Server、およびコマンド行ツールの共有バイナリファイルが含まれます。
  • 実際の ServerRoot パスは、それぞれのプラットフォーム、インストール内容、および設定によって異なります。デフォルトパスは、製品プラットフォームとパッケージングによって異なります。表 1 を参照してください。

  • ServerRoot/slapd-serverID/... : serverID は、インストール時または設定時に定義した Directory Server インスタンスの名前です。このパスには、各インスタンスに固有のデータベースと設定ファイルが格納されます。


  • このマニュアルに記載されているパスは UNIX 形式のスラッシュ (/) を使用しており、コマンドはファイル拡張子なしで記述されています。Windows バージョンの Sun ONE Directory Server を使用している場合は、バックスラッシュ形式に読み替えてください。一般に、Windows システムの実行可能ファイルには、UNIX 形式と同じ名前に .exe または .bat という拡張子が付けられています。



    表 1    デフォルトの ServerRoot パス 

    製品のインストール

    ServerRoot パス

    Solaris 91

    /var/mps/serverroot : 設定後に、このディレクトリには次の場所へのリンクが含まれます。

    • /etc/ds/v5.2 (スタティックな設定ファイル)
    • /usr/admserv/mps/admin (Sun ONE Administration Server バイナリ)
    • /usr/admserv/mps/console (Server Console バイナリ)
    • /usr/ds/v5.2 (Directory Server バイナリ)

    Solaris およびその他の UNIX システムへの圧縮アーカイブインストール

    /var/Sun/mps

    Windows システムへの Zip インストール

    C:\Program Files\Sun\MPS

    1

    Solaris Operating Environment 環境で、インストールされている Sun ONE Directory Server ソフトウェアのバージョンがわからないときは、pkginfo コマンドを実行して SUNWdsvu などのキーパッケージが存在するかどうかを確認します。たとえば、次のようにします。pkginfo | grep SUNWdsvu

Directory Server インスタンスは、ServerRoot/slapd-serverID/ の下に格納されます。この serverID は、インスタンスの作成時に指定するサーバー識別子です。たとえば、Directory Server に dirserv という名前を指定した場合は、実際のパスは表 2 のようになります。Directory Server を別の場所に作成した場合は、それに合わせてパスを変更してください。

表 2    dirserv インスタンスを例としたデフォルトの場所 

製品のインストール

インスタンスの場所

Solaris 9

/var/mps/serverroot/slapd-dirserv

Solaris およびその他の UNIX システムへの圧縮アーカイブインストール

/usr/Sun/mps/slapd-dirserv

Windows システムへの Zip インストール

C:\Program Files\Sun\MPS\slapd-dirserv

Directory Server ツールのダウンロード

一部のプラットフォームには、Directory Server にアクセスするためのネイティブツールが用意されています。LDAP ディレクトリサービスのテストと管理のためのツールが必要なときは、Sun ONE Directory Server Resource Kit (DSRK) をダウンロードしてください。このソフトウェアは、次の場所にあります。

http://wwws.sun.com/software/download/

DSRK ツールのインストール方法と参照マニュアルについては、Sun ONE Directory Server Resource Kit Tools Referenceを参照してください。

ディレクトリクライアントアプリケーションの開発用には、同じ場所から Sun ONE LDAP SDK for C および Sun ONE LDAP SDK for Java もダウンロードしてください。

さらに、JNDI (Java Naming and Directory Interface) テクノロジにより、Java アプリケーションから LDAP と DSML v2 を使って Directory Server にアクセスすることができます。JNDI に関する情報は、次の場所にあります。

http://java.sun.com/products/jndi/

JNDI Tutorial には、JNDI の使用方法に関する詳細な説明と例が含まれます。これは、次の場所にあります。

http://java.sun.com/products/jndi/tutorial/

参考文献

Sun ONE Directory Server 製品には次のマニュアルが用意されています。どのマニュアルにも HTML 形式と PDF 形式があります。

その他の有用な情報は、次の Web サイトから入手できます。



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