Sun Java System Directory Server Enterprise Edition 6.1 管理ガイド

属性値の一意性の概要

UID 一意性検査プラグインは、操作前のプラグインです。サーバーがディレクトリの更新を実行する前に、LDAP の追加、変更、DN の変更操作を確認します。プラグインは、操作によって 2 つのエントリが同じ属性値を持つかどうかを判断します。同じ属性を持つ場合、サーバーは操作を停止して、エラー 19 LDAP_CONSTRAINT_VIOLATION をクライアントに返します。

このプラグインは、ディレクトリ内の 1 つ以上のサブツリーや、特定のオブジェクトクラスのエントリ間で、一意性を確保するように設定できます。この設定により、属性値を一意にするエントリのセットが決まります。

他の属性の一意性を確保する必要がある場合は、UID 一意性検査プラグインの複数のインスタンスを定義します。値を一意にする属性ごとに 1 つのプラグインインスタンスを定義します。同じ属性に複数のプラグインインスタンスを用意することで、複数のエントリセットでその属性の一意性を個別に確保できます。サブツリーの各セットで特定の属性値は 1 回しか許可されません。

既存のディレクトリで属性値の一意性を有効にしても、サーバーは既存のエントリ間での一意性をチェックしません。一意性が適用されるのは、エントリを追加する時点、あるいは属性が追加または変更される時点です。

デフォルトでは、UID 一意性検査プラグインは無効になっています。これは、このプラグインがマルチマスターレプリケーションに影響を与えるためです。レプリケーションの使用時に UID 一意性検査プラグインを有効にできますが、「レプリケーション使用時の一意性検査プラグインの使用」で説明している動作に気を付けてください。