Sun Java System Directory Server Enterprise Edition 6.1 管理ガイド

TCP ラップによるクライアントホストのアクセス制御

接続が TCP レベルで受け入れまたは拒否されるホストや IP アドレスは、TCP ラッパーを使用して制御できます。TCP ラップにより、クライアントホストのアクセスを制限できます。これにより、Directory Server への初期の TCP 接続に対する、ホストベースではない保護が可能になります。

Directory Server に対して TCP ラップを設定することはできますが、TCP ラップは、特にサービス拒否攻撃の際に、パフォーマンスを著しく低下させる可能性があります。最良のパフォーマンスは、Directory Server の外部で保守されるホストベースのファイアウォールを使用するか、IP ポートのフィルタリングによって得られます。

ProcedureTCP ラップを使用可能にする

DSCC を使用してこの作業を実行することはできません。この手順で説明しているように、コマンド行を使用してください。

  1. インスタンスパス内のどこかに hosts.allow ファイルまたは hosts.deny ファイルを作成します。

    たとえば、このファイルを instance-path/config 内に作成します。作成するファイルの形式は、必ず hosts_access(4) に従うようにしてください。

  2. アクセスファイルへのパスを設定します。


    $ dsconf set-server-prop -h host -p port host-access-dir-path:path-to-file
    

    次に例を示します。


    $ dsconf set-server-prop -h host -p port host-access-dir-path:/local/ds1/config
    "host-access-dir-path" property has been set to "/local/ds1/config".
    The "/local/ds1/config" directory on host1 must contain valid hosts.allow
    and/or hosts.deny files.
    Directory Server must be restarted for changes to take effect. 

ProcedureTCP ラップを使用不可にする

DSCC を使用してこの作業を実行することはできません。この手順で説明しているように、コマンド行を使用してください。

  1. ホストアクセスパスを "" に設定します。


    $ dsconf set-server-prop -h host -p port host-access-dir-path:""