Sun Java System Directory Server Enterprise Edition 6.1 配備計画ガイド

書き込みのパフォーマンス向上のためのキャッシュの最適化

配備に書き込みのスケーラビリティーを持たせるように最初から計画することに加えて、データベースキャッシュがメモリー内の更新を処理できるだけの十分なメモリーを用意してください。また、ディスクアクティビティーも最小限に抑えてください。データベースキャッシュの有効性は、Directory Service Control Center でヒット率を読み取ることによって監視できます。

Directory Server がしばらく実行されたあとは、キャッシュ内に、それ以上ディスク読み取りが必要ないほど十分なエントリとインデックスが含まれているようにしてください。更新の結果は、メモリー内の大規模なデータベースキャッシュにあるデータに反映され、データベースキャッシュはたまにしかフラッシュされないはずです。

チェックポイント中のディスクへのデータのフラッシュは、ボトルネックになる場合があります。データベースキャッシュサイズが大きければ大きいほど、このボトルネックは大きくなります。Sun StorEdgeTM ディスクアレイなどの別の RAID システムにデータベースを格納すると、更新のパフォーマンス向上に役立つ場合があります。潜在的な I/O ボトルネックを分離するには、Solaris システムにおける iostat などのユーティリティーを使用できます。詳細については、iostat(1M) のマニュアルページを参照してください。

次の表は、2、3、および 4 つのディスクを備えたシステムでのデータベースとログの配置方法に関する推奨事項を示しています。

表 9–1 別のディスクへのデータベースとログの分離

使用可能なディスクの数 

推奨事項 

  • Directory Server データベースを 1 番目のディスクに配置します。

  • トランザクションログ、アクセスログ、監査ログ、エラーログ、および旧バージョン対応更新履歴ログを 2 番目のディスクに 配置します。

  • Directory Server データベースを 1 番目のディスクに配置します。

  • トランザクションログを 2 番目のディスクに配置します。

  • アクセスログ、監査ログ、エラーログ、および旧バージョン対応更新履歴ログを 3 番目のディスクに配置します。

  • Directory Server データベースを 1 番目のディスクに配置します。

  • トランザクションログを 2 番目のディスクに配置します。

  • アクセスログ、監査ログ、エラーログを 3 番目のディスクに配置します。

  • 旧バージョン対応更新履歴ログを 4 番目のディスクに配置します。