Sun Java System Directory Server Enterprise Edition 6.1 配備計画ガイド

障害回復

以降の節では、Directory Server Data Service に障害が発生した場合や、サーバーに障害が発生した場合にサービスがどのように回復されるかについて説明します。

アプリケーション障害が発生した場合の復旧

障害モニターが Directory Server Data Service に障害が発生したと判定した場合、モニターはそのサービスを再開するためのアクションを開始します。実行されるアクションは、そのサービスの設定によって異なります。

フェイルオーバーデータサービスを、障害の発生したサービスの、同じノード上での再開を試みるように設定できます。あるいは、障害の発生したサービスを別のノード上でただちに開始するようにデータサービスを設定することもできます。データサービスが、同じノード上での再開を試みるように設定されている場合、障害モニターはローカルの RGM に連絡します。ローカルの RGM は次に、障害の発生したサービスの再開を試みます。このアクションに失敗すると、ローカルの RGM は、別のノード上でのサービスの開始を試みます。

障害の発生したデータサービスを同じノード上で再開できない場合、ローカルノードの RGM は、別のノードにあるサービスのバージョンの検索を試みます。このアクションは、そのデータサービスが、障害のあと別のノード上で開始するように設定されている場合にも実行されます。ローカルの RGM がそのサービスのバージョンを見つけると、ローカルの RGM はローカルの CMM に連絡して、クラスタインターコネクトを介してリモートノードに連絡するよう要求します。リモートの CMM は次に、そこのローカルの RGM に連絡して、サービスを開始するよう指示します。

次の図は、アプリケーション障害が発生した場合の復旧を示しています。

図 12–7 Sun Cluster 3.1 アーキテクチャーでのアプリケーション障害と復旧

図は、Sun Cluster 3.1 アーキテクチャーでのアプリケーション障害のあとの復旧を示しています。

サーバー障害が発生した場合の復旧

Directory Server Data Service が実行されているサーバーまたはノードに障害が発生した場合、サービスは機能している別のノードに移行されます。ユーザーの介入は必要ありません。このサービスは、フェイルオーバーリソースグループ、Directory Server インスタンスを定義しているコンテナ、およびフェイルオーバーの要件をサポートしているホストを使用します。

次の図は、サーバー障害が発生した場合の復旧を示しています。

図 12–8 Sun Cluster 3.1 アーキテクチャーでのサーバー障害と復旧

図は、Sun Cluster 3.1 アーキテクチャーでのサーバー障害のあとの復旧を示しています。