Sun Java System Directory Server Enterprise Edition 6.1 配備計画ガイド

基本的な配備のアーキテクチャー

基本的な Directory Server Enterprise Edition 配備には、次の要素が含まれます。

これらの要素をすべて、1 台のマシンにインストールできます。次の図は、基本的な Directory Server Enterprise Edition 配備の高レベルのアーキテクチャーを示しています。

図 9–1 1 台のマシン上の基本的な Directory Server Enterprise Edition のアーキテクチャー

図は、すべての要素が 1 つのサーバーにインストールされた基本的な配備を示しています。

このシナリオでは、内部の LDAP および DSML クライアントを、Directory Server に直接アクセスするように設定できます。外部の HTML クライアントは、ファイアウォールを介して DSCC にアクセスするように設定できます。

先に説明したコンポーネントをすべて 1 台のマシンにインストールすることは可能ですが、それは実際の配備では現実的でありません。より標準的なシナリオでは、DSCC と dsconf コマンド行ユーティリティーを別のリモートマシンにインストールします。それによって、すべての Directory Server ホストを、これらのマシンからリモートに設定することも可能になります。次の図は、この、より標準的なシナリオを示しています。

図 9–2 Directory Service Control Center がリモートにインストールされた基本的な Directory Server Enterprise Edition のアーキテクチャー

図は、Directory Service Control Center と dsconf がリモートサーバーにインストールされた基本的な配備を示しています。

Directory Server インスタンスには、サーバーとアプリケーションの設定や、ユーザー情報が格納されます。一般に、サーバーとアプリケーションの設定情報は Directory Server の 1 つのサフィックスに格納され、ユーザーとグループのエントリは別のサフィックスに格納されます。サフィックスはディレクトリツリー内のエントリの名前で、データはその下に格納されます。

Directory Service Control Center (DSCC) は、すべてのサーバーを集中管理する Web ベースのユーザーインタフェースであり、また Java Web コンソールのディレクトリコンポーネントです。DSCC に登録されているすべてのサーバーとアプリケーションは、グラフィカルユーザーインタフェース上で表示され、そこでサーバーを管理したり設定したりできます。コマンド行インタフェースを通してすべての機能が提供されるため、小規模な配備では Directory Service Control Center が必要ない場合もあります。

以降の章では、Directory Service Control Center が別のマシンにインストールされていることを前提としています。この前提については、各章で改めて言及しません。