クラスタプロファイルまたはエンタープライズプロファイルを使用している場合は、Enterprise Server を自動的に再起動するときに、管理パスワードとマスターパスワードが必要です。開発者プロファイルを使用している場合は、これらのパスワードは必要ありません。
クラスタプロファイルおよびエンタープライズプロファイルで必要なパスワードとマスターパスワードは、次のいずれかの方法で処理します。
Microsoft Windows 上で、ユーザーにパスワードを尋ねるようにサービスを設定します。
サービスコントロールパネルで、作成したサービスをダブルクリックします。
「プロパティー」ウィンドウの「ログオン」タブをクリックします。
「デスクトップとの対話をサービスに許可」にチェックマークを付け、必要なパスワードに対するプロンプトがコンポーネント起動時に表示されるようにします。
ログインしてプロンプトを表示させ、入力時にエントリがエコーバックされないことを確認する必要があります。これがサービスオプションを使用する際のもっとも安全な方法ですが、この方法の場合、ユーザーが関与しないとサービスが利用可能になりません。
デスクトップとの対話オプションを設定しなかった場合、サービスは「開始保留」状態のままになり、ハングアップしたように見えます。この状態から抜け出すには、このサービスのプロセスを終了してください。
Windows または UNIX 上で、--savemasterpassword=true オプションを使ってドメインを作成し、管理パスワード格納用のパスワードファイルを作成します。コンポーネント起動時に、--passwordfile オプションを使ってパスワードが格納されたファイルを指定します。
次に例を示します。
ドメイン作成時にマスターパスワードを保存します。次の構文では、ユーザーは管理パスワードとマスターパスワードの入力を求められます。
asadmin create-domain --adminport 4848 --adminuser admin --savemasterpassword=true --instanceport 8080 domain1 |
Windows の場合は、サービスを作成します。その際、パスワードファイルを使って管理パスワードを提供します。
C:\windows\system32\sc.exe create domain1 binPath= "C:\Sun\AppServer\lib\appservService.exe \"C:\Sun\AppServer\bin\asadmin.bat start-domain --user admin --passwordfile C:\Sun\AppServer\password.txt domain1\" \"C:\Sun\AppServer\bin\asadmin.bat stop-domain domain1\"" start= auto DisplayName= "SunJavaSystemAppServer DOMAIN1"
パスワードファイル password.txt のパスは、C:\Sun\AppServer\password.txt です。このファイルには、パスワードが次の形式で格納されています。
AS_ADMIN_password=password
たとえば、パスワードが adminadmin の場合、次のようになります。
AS_ADMIN_password=adminadmin
UNIX の場合、inittab ファイルに追加する行の中で、--passwordfile オプションを使用します。
das:3:respawn:/opt/SUNWappserver/bin/asadmin start-domain --user admin --passwordfile /opt/SUNWappserver/password.txt domain1 |
パスワードファイル password.txt のパスは、/opt/SUNWappserver/password.txt です。このファイルには、パスワードが次の形式で格納されています。
AS_ADMIN_password=password
たとえば、パスワードが adminadmin の場合、次のようになります。
AS_ADMIN_password=adminadmin