Sun GlassFish Enterprise Server 2.1 配備計画ガイド

配備シナリオの例

メッセージングのニーズに対応するには、Java Message Service と JMS ホストリストを、配備、パフォーマンス、および可用性のニーズを満たすように変更します。以降の節では、いくつかの標準的なシナリオについて説明します。

メッセージングのニーズの考慮対象が Enterprise Server のみでない場合は、最高の可用性を得られるように、MQ ブローカと Enterprise Server を別のマシンに配備します。別のオプションとして、十分なメッセージング容量が存在するようになるまで、Enterprise Server インスタンスと MQ ブローカインスタンスを各マシンで実行する方法があります。

デフォルト配備

Enterprise Server をインストールすると、ドメイン管理サーバー (DAS) が自動的に作成されます。デフォルトでは、DAS の Java Message Service タイプは LOCAL です。そのため、DAS を起動すると、そのデフォルト MQ ブローカも起動されます。

新しいドメインを作成すると、新しいブローカも作成されます。デフォルトでは、ドメインにスタンドアロンのサーバーインスタンスまたはクラスタを追加すると、その Java Message Service は REMOTE として設定され、デフォルト JMS ホストは DAS によって起動されるブローカになります。

「デフォルト配備」は、3 つのインスタンスを含む Enterprise Server クラスタが含まれたデフォルト配備の例を示しています。

Application Server クラスタでの MQ ブローカクラスタの使用

MQ ブローカクラスタを使用するように Enterprise Server クラスタを設定するには、Enterprise Server の Java Message Service で、すべての MQ ブローカを JMS ホストとして追加します。それにより、作成された JMS 接続ファクトリや、配備された MDB はすべて、指定された JMS 設定を使用するようになります。

次の図は、ブローカクラスタ内に 3 つの MQ ブローカが含まれ、クラスタ内に 3 つの Enterprise Server インスタンスが含まれる配備の例を示しています。

アプリケーション固有の MQ ブローカクラスタの指定

場合によっては、アプリケーションが、Enterprise Server クラスタで使用されているものとは別の MQ ブローカクラスタを使用しなければならないことがあります。「アプリケーション固有の MQ ブローカクラスタの指定」は、このようなシナリオの例を示しています。これを行うには、JMS 接続ファクトリの AddressList プロパティー、または MDB 配備記述子内の activation-config 要素を使用して MQ ブローカクラスタを指定します。

接続ファクトリの設定の詳細は、『Sun GlassFish Enterprise Server 2.1 管理ガイド』「JMS 接続ファクトリ」を参照してください。MDB の詳細は、『Sun GlassFish Enterprise Server 2.1 Developer’s Guide』「Using Message-Driven Beans」を参照してください。

アプリケーションクライアント

アプリケーションクライアントまたはスタンドアロンのアプリケーションが、JMS 管理によるオブジェクトにはじめてアクセスすると、クライアント JVM はサーバーから Java Message Service 設定を取得します。JMS サービスへのそれ以上の変更は、JMS サービスが再開されるまで、クライアント JVM には使用できません。