Solaris for ISPs 管理ガイド

遠隔ユーザー情報の追加

RADIUS サーバーを介して ISP サービスにアクセスする加入者エントリを作成するには、エントリ情報に remoteUser というオブジェクトクラスといくつかの属性を追加する必要があります。


注 -

Solaris for ISPs のデフォルト構成では、ルートドメインが RADIUS 加入者エントリの検索ベースになっています。ルートドメイン以外を検索ベースにしたいときは、ディレクトリサービス管理コンソールを使用して RADIUS を構成し、検索ベースを変更してください。


ldif ファイルに次の行を追加します。

objectclass: remoteUser
authsuffixname: @ispxpress
grpcheckinfo: authSuffixName
grpcheckinfo: userPassword
authserviceprotocol: Framed-User
framedrouting: None
framedprotocol: PPP
grpreplyinfo: authServiceProtocol
grpreplyinfo: framedProtocol
grpreplyinfo: framedRouting 

各属性の意味は次のとおりです。

objectClass: remoteUser

RADIUS サーバーを使用してサービスにアクセスする加入者に必要なオブジェクトクラスです。

authsuffixname: @ispxpress

加入者のユーザー名に付加される接尾辞です。RADIUS サーバーは、他のドメイン内の同じ uid を持つエントリをこの接尾辞で区別します。ユーザーエントリごとに適切な接尾辞を入力します。

grpcheckinfo: authSuffixName

RADIUS サーバーが認証するエントリを選択する前に authSuffixName 属性を確認するようにします。

grpcheckinfo: userPassword

RADIUS サーバーが認証するエントリを選択する前に userPassword 属性を確認するようにします。

authserviceprotocol: Framed-User

デフォルトの RADIUS 構成を使用する場合は、この属性値をそのまま入力します。ネットワークアクセスサーバーの構成により正確な値が決まります。

framedrouting: None

デフォルトの RADIUS 構成を使用する場合は、この属性値をそのまま入力します。ネットワークアクセスサーバーの構成により正確な値が決まります。

framedprotocol: PPP

デフォルトの RADIUS 構成を使用する場合は、この属性値をそのまま入力します。ネットワークアクセスサーバーの構成により正確な値が決まります。

grpreplyinfo: authServiceProtocol

応答メッセージに authServiceProtocol 属性値を含めるように、RADIUS サーバーに指示します。

grpreplyinfo: framedProtocol

応答メッセージに framedProtocol 属性値を含めるように、RADIUS サーバーに指示します。

grpreplyinfo: framedRouting

応答メッセージに frameRouting 属性値を含めるように、RADIUS サーバーに指示します。

people.ldif ファイルには、このようなデータブロックを追加することにより、加入者エントリを必要なだけ作成できます。データ入力が終わったら、 people.ldif を保存します。スーパーユーザーのアクセス権を取得し、次のコマンドを実行してディレクトリに加入者エントリを追加します。バインドの識別名とパスワードは、それぞれ適切な値に置き換えてください。


# ldapadd -D "cn=admin,o=sun,c=US" -w password -f people.ldif

既存エントリの属性を変更する場合は、ldapmodify を実行します。ldapmodify の実行方法については、ldapmodify(1) のマニュアルページを参照してください。